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拳銃強奪事件、飯森裕次郎容疑者の父親や関テレの「謝罪」に違和感

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関西テレビ(画像はWikipediaより/Tokumeigakarinoaoshima)

 大阪・吹田市の交番で巡査が刺され実弾入りの拳銃が強奪された事件で、17日早朝に強盗殺人未遂容疑で逮捕された飯森裕次郎容疑者(33)その父親で、関西テレビ常務取締役の飯森睦尚さん(63)が代理人弁護士を通じて謝罪コメントを発表した。

 睦尚さんは<地域の方々をはじめ、多くの皆様にも不安を感じさせ、大変申し訳ない>と謝罪。そのうえで、<突然の出来事に驚いておりますが、大変重大なことと受け止め、今後もマスメディアとしての社会的責任を果たし、視聴者の信頼にこたえていきたいと存じます>としている。

 同日には、関西テレビもコメントを発表しており、<大阪府吹田市の交番襲撃事件で逮捕された容疑者について、弊社常務取締役・飯森睦尚から「自分の息子である」との報告を受けました>とし、容疑者の父親が自局局員であることを公表。そのうえで、<今後もマスメディアとしての社会的責任を果たし、視聴者の信頼にこたえていきたいと存じます>としている。同局によると、16日夜、睦尚さんから「警察が公開した写真が息子に似ており警察に相談した」と報告を受けていたという。

 吹田市の拳銃強奪事件では、飯森裕次郎容疑者の逮捕直後から仔細な個人情報がネット上で拡散されていた。とくに「父親は在阪メディアの役員」という情報は瞬く間に広まり、一部では「上級国民」「マスゴミ」などのネットスラングも飛び交って騒動が拡大。結果的に父親が身分を明かして公に謝罪をしたことで、ネット上の興奮は沈静化した。

 しかし一方で、「父親が責められるのはおかしい」「犯人の家族というだけで巻き込まれたのか」と違和感を訴える声も上がっている。

元事務次官の子殺し事件では「親としての責任」

 今月1日には、同居する長男(44)を包丁で刺し殺害したとして、元農林水産事務次官の熊沢英昭容疑者(76)が逮捕されるという事件が起こった。警視庁の取調べに対し、容疑者が「川崎市の20人殺傷事件が頭に浮かび、息子が周囲に危害を加えないようにしようと思った」という主旨の供述をしたと伝えられると、ネットでは「正しい判断だった」「容疑者は長男の凶行を防ぎ、罪のない小学生を守った」「親としての責任を果たした」と、父親の行動を賞賛する意見が幅を利かせていた。

 しかし、子を殺すことを“親としての責任”などと正当化することは不可能だ。当たり前だが、子どもの人生や命は親の所有物ではない。また、家庭に深刻な問題を抱えていても行政や公的機関に頼れず、殺人が唯一の解決方法となってしまったのだとしたら、これは「家庭問題」というより社会全体の問題だ。

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