母親がひたすら手をかけないと赤ちゃんがうつに? 「サイレント・ベビー」説の源流を探る

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日本の育児文化、最高…!?

 さらに「ベビー用バスケット」は「赤ちゃんを無意識のうちに物同然に扱う危険性」があるので、そのぶん事故にあう危険性も高い! フォローアップミルクなんぞは、レバーを食べさせればよい話。布おむつは交換頻度が高いので、使い捨ての紙おむつよりコミュニケーション的によろしい。母乳のほうがスキンシップと母子の絆形成に優位。安易に子育てを考える人ほど、人工栄養(粉ミルク)に走る傾向がある。 うつ伏せ保育の赤ちゃんは横から押さえつけられて顔が前後に長く、遺伝関係なくみな似たような人工的な作られた顔になる。手先も不器用。

 要は、よくある「便利で新しいものダメ―」の連打。うつ伏せ寝については、現在は仰向けで寝せることがスタンダードになっているので、注意を促したこと自体は結果としてよかったでしょう。でもその理由が、結構衝撃的(はじめて聞いたもので)。あ、ついでに胎内記憶も紹介していましたね。

 そしておもむろに出る、日本最高教。

「欧米風の育児法が導入されるようになりましたが、日本の育児文化の良い所を受け継ぎ、欧米のそれを真似することなく、確固たる信念を持って赤ちゃんを育ててほしいものです」

 その根拠は「日本の赤ちゃんの死亡率は世界で一番低い」から「この国の育児文化の優秀性を物語っている」そうです。えええ~死亡率が低いのは、文化の問題だけでなく栄養や環境も関係あるんじゃあ……。

いまも受け継がれるトンデモ育児

 でも、著者は医師。産後の朦朧としているときにこんなことをズバリと言われると、丸のみしてしまいそう。

「マスコミの言いなりにならない強い意志と価値観を持たねばなりません」
「古いもの不便なものを切り捨て、簡便でかっこよく新しいものほど良いとする育児文化が、サイレント・ベビーを生み出す原因となっているのではないでしょうか

バブル世代の若者は、別名「マニュアル世代」なんて呼び名もあったので、それを真に受けた著者が「我が子に合うものを、お母さんの目でしっかり選びなさいよ!」と発破をかけていたのでしょう。ちょっと保守的すぎると思うけど。

 お母さんの便利用品は、手抜き育児! その結果は子どもの情緒や感性に影響する……。脅しトークてんこ盛りな主張を「そういう時代」と無理やり納得しながら読み進めてきたものの、ぶっちゃけ相当げんなり……となってくる終盤で、まさかの展開が待ち受けていました。

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