吉本芸人の反社“闇営業”、背景にある吉本興業の搾取構造は放置か

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 しかし、吉本興業による大甘な対応に批判の声は止まず、テレビ局やスポンサーまで動き出す事態になった。ここまで追い込まれてようやく、宮迫らはギャラをもらっていたことを認める声明を出し、吉本興業も謹慎処分を発表した。ただ、「反社会勢力」「特殊詐欺グループ」との仕事であったことは認識していなかったと、この点に関しては重ねて否定している。

 闇営業に関わった芸人たち、そのなかでも特に宮迫はレギュラー番組を多数抱える吉本興業にとって稼ぎ頭の一人である。初期対応の背景に彼だけは守り抜こうという組織の意図があったのかもしれないが、完全に悪手だった。もっとも知名度が高いからこそ、宮迫に向かう批判の声も一番大きくなっている。

 吉本興業の芸人たちに頼り切ってバラエティ番組を制作している各テレビ局も、特殊詐欺グループとの関係追及は弱い。もしもインターネット上でくすぶり続けた批判がスポンサー撤退の動きに結びつかなければ、そのまま入江の契約解除だけでスルーされていた可能性は高いだろう。

吉本興業は官民ファンドも巨額の投資を行う教育事業に参入予定

 そんな吉本興業は今、「教育」の事業に乗り出そうとしている。

 今年4月、吉本興業はNTTグループと組んで、教育関連のコンテンツを配信するプラットフォーム「ラフ・アンド・ピース・マザー」の立ち上げを発表した。この事業には官民ファンド・クールジャパン機構の出資も決まっており、最大100億円もの巨額がつぎこまれる可能性もあるという。

 しかし所属タレントを搾取することで今回のような事件につながる根本的な原因をつくりだし、さらに、人気タレントを守るために騒動を有耶無耶にしようとした吉本に「教育」の事業が担えるのだろうか。

 吉本興業は教育事業に乗り出すのであれば、自分の足元をもう一度きちんと見直すべきであろう。

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