もうプラスチックの使い捨ては終わり 海洋プラスチックごみ削減に世界規模の取り組み

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先進国がごみを他国に押し付ける時代の終焉

 中国が2017年の終わりにプラスチックごみの受け入れを停止してから、東南アジア諸国には先進国からのプラスチックごみが殺到している。

 そのうちの一国であるマレーシアのヨー・ビーイン環境大臣は、リサイクル可能なプラスチックごみとしてマレーシアに各国から輸出されてきたごみの大半が汚れていてリサイクル不可能である事実に言及。これらのゴミを各国へ送り返すと宣言した。「我々は小国ではあるが、豊かな先進国の人たちが排出したごみの捨て場ではない」と、憤りに満ちた表情で語っていたのが印象的だ。

 中国のプラスチックごみの輸入禁止措置やバーゼル条約の改正により、今後行き場のないプラスチックごみが大量に出てくると予想されている。日本を含む先進国がごみを他国に押しつけるのは、今後一層難しくなる。

3R(スリーアール)の啓蒙活動

 私たちには何ができるだろうか。環境省は、3R(スリーアール)の啓蒙活動をしている。3R(スリーアール)とは、3つのRの総称だ。リデュース(Reduce)は、物を大切に使いごみを減らす、リユース(Reuse)は、使えるものは繰り返し使う、リサイクル(Recycle)は、ごみを資源として再び利用することをいう。

 3R(スリーアール)は、ごみを限りなく減らして、ごみの焼却や埋め立て処理による環境への負担をできるだけ少なくし、さらに限りある地球の資源の使用を減らすために、資源を有効的に繰り返し使う「循環型社会」を実現するためのキーワードであるという。

 私たち一人ひとりが3R(スリーアール)を心がけることが、循環型社会の実現につながる。

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