
スリムクラブ(左)真栄田賢/(右)内間政成(吉本興業株式会社ホームページより)
反社会的勢力への“闇営業”問題でお笑い・テレビ業界が震撼する中、吉本興業所属のお笑いコンビ「スリムクラブ」の真栄田賢と内間政成も、暴力団関係者の会合に参加して金銭を受け取っていたことがわかった。
吉本興業の発表によると、スリムクラブのふたりは2016年、他社所属の芸人に誘われて飲食店オーナーの誕生会で営業。事務所を通さない直接の営業で、スリムクラブは「暴力団関係者とは知らなかった」そうだが、実際には暴力団関係者の会合だったという。スリムクラブは営業の対価として一定の金銭を受け取っていた。吉本興業はこれを重く受け止めて、無期限謹慎処分を決定した。
真栄田賢は「認識が甘く、このような形になってしまった事は、大変心苦しいです」、内間政成は「自分の認識の甘さが原因で、軽率な行動をとってしまい、誠に申し訳ございませんでした」などと、それぞれコメントを発表している。
今月7日の「フライデー」(講談社)で振り込め詐欺グループの宴会に芸人を参加していたことが報じられた宮迫博之(雨上がり決死隊)、田村亮(ロンドンブーツ1号2号)、レイザーラモンHG、福島善成(ガリットチュウ)ら吉本所属の11人と、ワタナベエンターテイメントのザブングルはそれぞれ、24日に無期限謹慎処分が発表された。しかし果たして、「反社会組織と関係した芸人は、これで全員だ」と言い切ることができるのかは怪しい。
まずスリムクラブに件の誕生パーティーへの出席を促したという「他社所属の芸人」も、現在も芸能活動を継続しているとしたら、間違いなく暴力団との関係を問われることになるだろう。
吉本コンプライアンス研修に意味はあったのか
吉本興業は27日、社内コンプライアンスの遵守を徹底する旨の文章を発表した。2009年から所属タレントへのコンプライアンス研修を行っていたというが、今後は改めてタレントのヒアリングを実地し、警察や行政関係者、危機管理アドバイザーなどを招いてグループ全体のコンプライアンス体制を再構築、遵守していくとしている。
2009年からコンプライアンス研修をしていたにもかかわらず、芸人たちの危機管理意識が薄かったことは明白。これ以上、週刊誌報道などで反社とのつながりが発覚する前に、迅速なヒアリングと対応が必要だろう。過去のつながりがいつ白日の下に晒されるか、戦々恐々としている芸人も多いのではないか。
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