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「金属バット」友保隼平の給与明細から見る、吉本興業のブラック労働事情

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お笑いコンビ「金属バット」(左)小林圭輔/(右)友保隼平

 反社会的勢力への“闇営業”問題で、芸能界に激震が走っている。振り込め詐欺グループの宴会に参加していた宮迫博之(雨上がり決死隊)、田村亮(ロンドンブーツ1号2号)ら吉本芸人11人が無期限の謹慎処分を受けているほか、27日には新たにスリムクラブの2人も暴力団関係者への営業で金銭を授受していたとして、同様の処分が下された。

 芸人の黒いつながりが次々と明るみに出たが、これですべてとは思えない。ケンドーコバヤシは27日放送の『ゴゴスマ』(TBS系)で「もしかしたら吉本所属のタレントは8人ぐらいになるかもしれないです。このままいけば」と笑い交じりに嘆いていたが、あながち冗談とも言えないのではないか。

 吉本興業所属ではギャラの取り分が「吉本:芸人=9:1」というのは有名な話であり、これまで芸人たちがテレビで散々ネタにしてきた。テレビで活躍する売れっ子はいいが、本業の収入が少なすぎる芸人は事務所に中抜きされない闇営業で稼ぐ必要があり、結果的に反社会的勢力と関わってしまう可能性が出てしまうのだと、まさに売れっ子の芸人界隈から吉本批判の声も上がっている。

 では、実際に吉本芸人はどれくらい貰っているのだろうか? 大阪を拠点に活動している結成13年目のお笑いコンビ「金属バット」のツッコミ、友保隼平(33)は、吉本から送付される毎月の給与明細書の内訳をTwitterで晒している。

 6月21日のツイートで公表された友保の収入は<36万900円>。アップされた給与明細の写真には、<Big Money!!>と喜びが讃えられており、同日さっそくニトリで布団を購入したことが報告されている。

 さらに数カ月を遡ってみると、5月26日に投稿された給与明細は<24万7千55円>だった。4月22日は<25万5千109円>、3月22日は<17万3千542円>、2月22日は<18万3千579円>……。個人事業主ゆえ金額は不安定で差が激しいとはいえ、それなりに名の売れたブレイク目前の芸人としては、決して高収入とはいえないだろう。

 この4カ月間、友保は<芸能車 低所得者の拙者が乗車>(2月7日のツイート、以下同)<183579円は生活費や!臨時収入やないんや命の金なんや>(2月22日)/<大の大人が18万円手に入れたら可愛い後輩と馬鹿デカ金魚鉢酎ハイ爆発よ!サンキューな!クリエーティブエージェンシー!>(2月25日)/<芸能車 拙者 毎度のお江戸に向かえど 向かえど 猶わが生活楽にならざり ぢっと手を見る END>(3月11日)……などと、生活苦をうかがわせるツイートも多い(※芸能車=新幹線のことを指す造語)。もちろん友保は芸人であり、その芸風からも笑ってもらいたいというネタであることは分かるが、闇営業がこれだけ大きな問題となった今、吉本の搾取ネタはもはや笑えない。

 この期間の金属バットの仕事状況はどうかと調べてみた。すべてを把握するのは難しいが、少なくとも3月では関東圏のテレビ番組4本、4月は2本、5月は1本に出演。ほかにもラジオ出演やAbemaTV、テレビ朝日が運営するYouTubeチャンネルの収録なども行っていたようだ(編集部調べ)。活動拠点の大阪におけるメディア露出を加えれば、出演本数はもっと多いだろう。

 もっともウェイトを占めているのが劇場公演や営業だ。東京、大阪などの吉本所有の劇場のほか、福岡や徳島、沖縄など全国各地を飛び回り、ほぼ毎日のようにこなしている。

 こういったスケジュールはさすがにキツいだろう。友保もTwitterで<渋谷でネタ一発高速帰阪 ごっつ効率の悪い金の稼ぎ方>(3月3日)/<新幹線飛行機新幹線 ちびっこの時乗りたあてしゃあなかった物一日で乗り倒したで ええ仕事ついたわマジで>(5月25日)/<鬼労働>(6月22日)などと吐き出している。これも本人の芸風もあるだろうし、大真面目に受け止めるのも野暮なのだろうが……これだけの働きっぷりで、手取り平均が25万円にも満たないというのは、果たして適切なのだろうか?

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