佐川急便の不在票に不満吐露で炎上、宅配業界の激務問題「ドライバーさんの精神状態が心配」

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激務からヤマト運輸のドライバーが配達中のダイレクトメールを捨てる

 佐川急便の件に絡めて、「ドライバーは激務でかわいそう」「ドライバーさんの精神状態が心配」「相当なストレスを抱えていそう」など、ドライバーを気にかける声もネット上では多い。ネット通販の普及により、宅配業界は慢性的な人手不足と過重労働に苦しめられている印象があるからだろう。

 実際に、過酷な労働からドライバーがトラブルを起こしたケースもある。たとえば2016年、佐川急便の社員がマンションの前で荷物を地面に叩きつける動画が拡散され、話題になった。2017年には、沖縄のヤマト運輸のドライバーがカタログなどのダイレクトメール便約500通を林の中に捨てていたことが発覚。ドライバーは「荷物の量が多くて配達しきれない日があった」と証言しており、許されない行為ではあるが、ネットではドライバーへ同情を寄せる声が多い。

 また同年、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」は、「本来、送料は無料ではないが、無料で当たり前という誤認識を与えてしまったのはEC事業者の責任」として、今まで無料だった送料を、購入者が自由に設定する「送料自由」を開始。現在の送料は一律200円となっている。

正社員の待遇改善のしわ寄せは、非正規や委託業者へ

 物流コンサルタントの花房陵氏によると、2015年くらいまではヤマト運輸、佐川急便、日本郵便などの業界大手でも、長時間労働や残業代の未払いなどが多く見受けられたという。

 しかし、2015年に労働基準監督署の大々的な監査が入ったことにより、大幅な見直しがされる。ヤマト運輸以外の企業では、非定期雇用や業務委託制度が普及し、「働き方改革」が進んだことにより、正社員ドライバーの待遇は改善されたようだ。けれども一方で、そのしわ寄せは非正規雇用者、委託業者にいっており、運送業の本質的な問題は解決されていないという。

ヤマト運輸ら宅配大手三社の「働き方改革」、しわ寄せが酷い?

 宅配業界はネット通販の普及による物量増加や、慢性的な人手不足により、労働者が過酷な働き方を強いられている印象が強い業界だ。ヤマト運輸を始め、佐川急便、…

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佐川急便の不在票に不満吐露で炎上、宅配業界の激務問題「ドライバーさんの精神状態が心配」の画像2 ウェジー 2019.06.15

 洋服や家具、家電、日用品だけでなく、生鮮食品までもネットで購入できる便利な時代になったが、けっして自動で荷物が運ばれてくるわけではない。まず私たちサービスを受ける側が、自分と同じ人間が荷物を配達してくれているということを念頭に置いておきたい。

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