悪質YouTuberや低俗ネット番組は「取り締まり」で淘汰されるのか?

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行きすぎたネット番組に歯止めをかける秘策とは?

 YouTubeは運営元が対策をしたり、視聴者が違反動画として通報したりすることで配信を停止できる。しかし、ネット番組の場合は一筋縄ではいかない。仮に一人のユーザーがモラル違反の動画を告発し、どれだけSNS界隈でバッシングの波が起き、運営会社のメールフォームに苦情を入れても梨のツブテだ。ユーザーが支払う料金で成り立ち、「嫌なら観なければいい」のだから、地上波とは違う。

 だが、だからといって、たとえばあからさまな差別や偏見を助長する企画が、「ネット番組だから」と表現の自由の範囲内で製作され続けることへの危惧もあろう。そこで関西のとある人権派団体が、ある対策を進めているのだという。在阪のテレビ番組の制作者で、ネット番組にも関わりがあるディレクターのH氏がその内容について教えてくれた。

 「知人から、『ネット番組の作り方について話を聞きたい人がいる』とのことでお会いしたのが、その団体の方でした。いろいろな方法で、悪質な番組の配信停止に有効な方法はないかを探っているような印象でしたね。そこで、ひとつだけアドバイスとして、『タレントさんが出演できなくなれば、番組は配信できないでしょうね』とお伝えしたんです」

 そのアドバイスから数カ月後。H氏のもとに、再びその人物から連絡が入ったという。「この方法が有効かどうかを判断してほしい」と。H氏は話を続ける。

 「『ネット番組で悪質な言動をしていたタレントをCMに起用している企業に苦情を入れる』と言うんです。『あんな差別発言をしたタレントをCMに使うのか!』とか『人権感覚が疑わしいタレントは使うな!』と抗議をするそうです。地上波のテレビ放送では常套手段ですが、ネット番組でもかなり有効だと思いますよ」

 面白さや楽しさを追求するのであれば、インターネットテレビや動画配信者は、昭和〜平成の価値観を暴力観や差別観をそのまま持ち込む懐古主義的なコンテンツではなく、「これからの“面白い”とは何か」を生み出す場であってほしい。他者を愚弄したり露悪的な言動をしなくても、視聴者の笑いや共感を得ることはできるはずだ。

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