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子どもにクーラーを使うと汗をかく機能が発達しないって本当? 小児科医が教える暑さ対策

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MoritoYasumi201907a

「Getty Images」より

 夏になると「子どもにクーラーはよくない」、あるいは「この猛暑日がつづくなかで学校にクーラーがないのは問題だ」という真逆の話が話題になります。

 私はクーラーを適切に使い、過ごしやすい室温に保つことが、子どもの安全を守ることにつながると考えます。2018年7月には愛知県で小学生が熱中症で亡くなったことも報道されました。私は小児科医なので仕事で保育園に行くことが多く、クーラーを使わずにお昼寝中に扇風機やうちわを使っている園の話を聞くこともあります。クーラーはそんなに悪いものなんでしょうか。

クーラーを使わないと危険!

 小さい子どもは、体格が大人に近い中学生以降の子どもや大人よりも体温調節機能が未熟です。暑さを感じてから汗を出すにも、大人に比べ時間がかかります。また、子どもはより地面の近くにいるため、大人よりも照り返しの影響が大きいものです。加えて幼い子は、「熱中症は怖いから予防しなくては」と自分から気をつけてくれません。知識も判断力も未熟なため、近くに大人がいて気をつけてあげないといけません。

「子どもにクーラーはダメ」という極論を積極的に否定しなくてはいけない理由はここにあります。

 数年前、ある雑誌とそのウェブ版で「現代の子どもは汗をかくことが下手で、それはエアコンに頼りすぎるせいだ。夏はクーラーを使わないように」という記事が載っていました。熱中症は、ひどくなると亡くなることもある病気です。熱中症に子どもであること、とりわけ乳幼児であることはハイリスクです。

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