『なつぞら』夕見子はジェンダーに囚われない「もっと普通を疑え、なつ」

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 第15週(7月8日~)、 夕食で千遥のことが話題になった時も、夕見子節は止まらない。

夕見子<18で結婚!? 結婚するから、もうなつにも咲太郎さんにも会えないっていうの?>

なつ<それは仕方ないでしょ>

夕見子<仕方ないって何がさ。大体、自分で望んでいる結婚なの? それ>

なつ<どういうこと?>

夕見子<周りが勝手に望んでいるだけで、千遥ちゃんは仕方なくそういう流れに乗っかっているんじゃないかってことよ>

なつ<私はそれが千遥の意思だと信じているから>

夕見子<18で結婚することが、そもそも女の意思っていえるのか?>

母・富士子<18だったら十分お嫁に行く年だべさ>

夕見子<それ。母さん今、つまんないこと言った>

夕見子<いいですか、皆さん。女が子どもを産んだら母親になる、これは当たり前の話。したけど、その前に誰かの妻になる。よその家の嫁になる。自分ではない、他のものになる。そういう固定観念を生み出しているものを疑わなければ、女はいつまでたっても自由には生きられないと私は言っているのです>

なつ<もういいでしょ>

夕見子<だめだ。もっと普通を疑え、なつ>

 戦災孤児だったなつを父・剛男が柴田家に連れて帰った時、夕見子は心中複雑で、母・富士子が夕見子の服をなつにあげようとした時も<それは私が大事にしてるやつだもん。絶対にやりたくない!><その子がかわいそうなのは私のせいじゃない!>と反発した。

 なつや夕見子の兄妹たちが積極的に酪農や家事の手伝うのに対して、夕見子は一切手伝わず、皆が忙しく働いていようが居間で本を読み、母・富士子には<お母さん、私もお茶が欲しい>と要求。言いたいことを言い、やりたいことをやる夕見子はわがままな少女に見えていたかもしれない。だが彼女は「普通」を疑ってきたのだ。「普通は、この場面でこう振る舞うべきだ」という「普通」、今で言えば「空気を読む」ということも含まれるだろう。

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