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タブーばかりのジャニーズ帝国「崩壊」は芸能界の健全化につながるか

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ジャニー喜多川氏

 7月9日、ジャニーズ事務所の代表取締役社長・ジャニー喜多川氏が亡くなった。日本を代表する芸能界の大物の訃報に悲しみの声が多くあがり、ジャニーズアイドルのファンたちからはジャニー氏への感謝の言葉が溢れている。

 ジャニーズ事務所は、1970年代から現在にいたるまで、日本における男性アイドル市場を独占し続けてきたが、それはひとえに、タレントの才能やエンターテインメントの善し悪しを見るジャニー喜多川氏の確かな審美眼があったからこそなし得たものだ。

 その功績にはジャニーズ事務所の所属タレントも敬意をもっている。一部の所属タレントにとっては、ジャニー氏に対する尊敬の思いと、自分を育ててくれたという恩義だけが会社に籍を置き続ける理由なのではないかという見立ても多い。

 そうした背景から、6月中旬にジャニー喜多川氏が倒れたとの報が流れてから、社長の代替わりに伴う“ジャニーズ帝国の崩壊”が囁かれるようになった。

ジャニーズ事務所のメディアコントロール

 SMAPを育てた飯島三智氏が、ジャニー氏の姪であるメリー喜多川氏の“文春誌上パワハラ”を経て退社して以降、ジャニーズ事務所はメリー氏の実娘である藤島ジュリー景子氏が全面的に取り仕切るようになった。

 ジャニー氏の逝去を受けてジャニーズ事務所の新社長に就任するのも藤島ジュリー景子氏になるのではないかと言われている。

 だが、ジュリー氏が統括するジャニーズ事務所の新体制に不満を持つタレントは少なくないようだ。

 「週刊文春」(文藝春秋)2019年7月4日号では、その一人としてKinki Kidsの堂本剛をあげた。堂本剛はジャニー氏を慕っているが、一方でジュリー氏とは距離がある。そのため「ジャニーさんがいなくなったら事務所を出る」と漏らしていると報じている。

 中居正広も同様だ。「週刊文春」は、SMAP解散をめぐる話し合いで強硬派だった彼がジャニーズ事務所に残ることになった最大の理由はジャニー氏への仁義であり、ジャニー氏がいなくなってしまったことで取り沙汰されている独立問題に結論が出る可能性を示唆している。

 その他にも、TOKIOの長瀬智也、関ジャニ∞の錦戸亮など、ジャニーズ事務所から退所希望であることをかねてより噂されるタレントは多い。2020年には会社にとって最大の稼ぎ頭である嵐も活動休止になることが決まっている。

 ジャニーズ事務所の緻密なメディアコントロールは、「彼らを使うなら、ウチのタレントは出さない」「ネガティブな情報を報じるなら、付き合いを控える」という高圧的な駆け引きを巧みに行い、包囲網を張り巡らせたことで完成した。だがこれは、「ウチのタレント」の市場価値がとてつもなく高いからこそできたことである。そして言うまでもなく、これがまかり通ってしまう業界構造は不健全だ。

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