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吉野家の客単価はなぜ上がっているのか 「超特盛」「高価格メニュー」を頼みたくなる理由

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吉野家(画像はWikipediaより/Nakamura kengou )

 吉野家が、今年3月に追加した新サイズの牛丼「超特盛」(税込780円)のヒットにより黒字に回復したというニュースが報道された。

 吉野家ホールディングス(はなまるうどん、京樽等含む)の2019年3~5月期の連結決算は、営業利益が10億4400万円だった。前年同期は1億7800万円の赤字であったことから、大きな伸びを見せたといえる。

 今期は米などの食材費と人件費の高騰があったが、それも売り上げの伸びで吸収できたとしている。吉野家の場合、牛肉も食材費の中心にある。牛肉の値上がりを理由に、2014年に牛丼並盛を280円から300円に、300円から380円へと2段階で値上げした過去があるほどだ。吉野家が使用している米国産冷凍牛バラ肉(ショートプレート)の2019年3~5月の卸値は、前年同期に比べ0.9~2.3%安かったので、それも今回プラスになったはずである。

単価アップその1:「並盛」より400円も高い「超特盛」が人気

 黒字転換をけん引したのが、発売後1カ月で100万食を達成した「超特盛」だ。肉の量は「大盛」の2倍で、ごはんに対する肉の割合がぐっと多い、若年層を狙った濃い味のメニューだ。吉野家の牛丼の中で一番大きいサイズとなり、サイズの追加も28年ぶりだという。話題性があり、SNSへの投稿も多く見られる。

 老舗牛丼チェーンのイメージが強い吉野家であるが、現在業界2位である。今年5月時点の牛丼チェーン大手3社の店舗数は、すき家が1931店舗、吉野家が1216店舗、松屋が1171店舗。吉野家の客層は中高年の男性中心であり、若者やファミリー層はすき家、松屋を支持しているといわれている。

 吉野家では、牛丼の並盛がメインの売れ筋だ。ワンコイン以下で食べられる店というイメージを持っている人も少なくない。ところが超特盛は780円(税込)なので、並盛380円(税込)より400円も客単価がアップする。

 2019年3~5月期は、既存店(新規オープン以外)での売上高が6.1%増、客数0.3%増、客単価が5.8%増。新規顧客の開拓が大きく進んだわけではないが、客単価アップの目標に対してはよい結果となった。 

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