現役大学生が教育実習で唖然とした、非効率な業務の蔓延する学校現場

【この記事のキーワード】

根本の問題は、教師の労働環境の改善

 教職を目指す若者は減少傾向にある。文部科学省の「平成30年度公立学校教員採用選考試験の実施状況について」によると、新潟県の2019年度の小学校教員の競争倍率は1.8倍に留まった。教育学部を専攻し、教育実習も行ったにもかかわらず、教員採用選考試験を受けず、民間企業に流れてしまう学生たちもいる。石原さんは「教育実習は、教師の道を断念する1つのターニングポイントになっている」と指摘する。

石原さん「教育現場での非効率的な業務に驚く実習生は多いです。授業記録やその時の気付きなどを記入する教育実習の日誌があるのですが、それは2枚のA4プリントで手書き。手書きのレポートなんて大学の授業でも存在しません。正直なところ、その日誌も毎日書く必要があるのかと言うことには懐疑的です。日誌を記入することに時間を取られてしまい、授業準備に時間をかけられなくなっては本末転倒。教育実習を総括したレポートを実習後に提出する形でも良いのではないでしょうか」

 また、教師同様に教育実習生も部活指導を強制されるという。教育実習生は実際の授業に出席して生徒を見るが、それはあくまでも教員のアシスタント。教育実習生のメイン業務は授業準備で、放課後に行うことになる。しかし放課後には部活指導があるため、授業準備にとりかかれるのは夜になる。これでは毎日、終電帰宅になっても仕方がない。

石原さん「もちろん教員は授業準備プラス、部活指導や進路相談などの激務をこなしているわけですが、その姿を見て、『自分にはできない』と諦めてしまう学生は多いと感じます」

 結局のところ、教員の激務をいかにして改善するかがキーになる。石原さんは「労働環境を整備することができれば、教師が教育実習生に指導する時間も増えて、教師の仕事についてより深く学ぶことができる」と教育現場の改善を最優先に取り組むべきだと主張する。

石原さん「非効率的な業務は現場にはまだまだあると思います。たとえば職員会議で配布する資料をいちいち印刷してホッチキス止めする作業。『こんなのデータで送れば良いじゃん』と思いますよね。しかも会議では、その資料をわざわざ読み上げる。人数分のプリントで配布しているのに……なんのための会議なのか、疑問に思わざるを得ません」

 最後に石原さんの教育実習時の「衝撃的だった」というエピソードがある。教師の負担軽減のためにプールの授業の日数削減に関する職員会議が開かれたが、その会議が衝撃の結末を迎えたという。

石原さん「会議中はプールの授業を削減する流れで進んでいたんですけど、締めに学年主任の先生が『でも、子供達が望んでいるんだからやろうよ』と言って、90分の会議が全て無駄になりました。さすがにその時は唖然としましたね」

Teacher Aide:https://teacher-aide.com/

1 2

「現役大学生が教育実習で唖然とした、非効率な業務の蔓延する学校現場」のページです。などの最新ニュースは現代を思案するWezzy(ウェジー)で。