京都アニメーション放火事件の犯人は「オタクっぽい感じ」 メディアがまたしても偏見報道

【この記事のキーワード】

 たとえば19日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)では、<ファンの間でネット上でのある不思議な書き込みが話題になっている>と伝えている。ネット上のアニメファンが交流する掲示板に、連日“荒らし”をしていた人物がおり、『響け!ユーフォニアム』に登場する“バリサク”という言葉を「パクられた」と主張していたそうだ。『響け!ユーフォニアム』は京都アニメーションの作品であり、そのことから番組では、<ファンの間では荒らし行為をしていた人物が “バリサク”というフレーズを盗まれたと感じ、犯行に及んだのではないかと話題になっている>と伝える。

<確保された男と書き込みとの関係は一切確認できていない>としつつも、<爆発火災が起きた前日の書き込みを最後に、荒らしコメントは投稿が止まっている>とも報道。しかし、<確保された男と書き込みとの関係は一切確認できていない>のであれば、果たしてこの不確かな情報を報じる必要はあったのだろうか。

 また、「日刊スポーツ」はさいたま市内にある青葉容疑者の自宅と見られるアパートを取材し、隣に住む男性や住民に聞いた話を19日の記事で伝えている。記事では青葉容疑者の身なりについて<身長180センチ前後で太った体形、スポーツ刈りにめがね姿で住民の話では『オタクっぽい感じ』。働いている様子はなく、無精ひげで体臭を漂わせていた>という説明があるが(現在は修正)、しかし、わざわざ『オタクっぽい感じ』と記述したことに対して、「アニメオタクは犯罪を起こすという偏見につながる」と、批判が起きている。

 凶悪事件があった際、被疑者の人物像を洗い出す報道は必ず行われ、犯人の趣味趣向から憶測で人物像を語るメディアもある。今年5月に発生した川崎・登戸殺傷事件の際も犯人が「ひきこもり」だったことから、「ひきこもりは犯罪者予備軍」などといった酷い報道が見受けられたが、報じ方によっては誤解を招き、偏見や差別を助長することを、マスメディアは十分に留意してほしい。

1 2

「京都アニメーション放火事件の犯人は「オタクっぽい感じ」 メディアがまたしても偏見報道」のページです。などの最新ニュースは現代を思案するWezzy(ウェジー)で。