出た出た、手作り教!! こちらは小児科医の森戸やすみさんが常々「手をかければ栄養価が上がるわけじゃない」とバッサリ斬っておられますので、ふとした拍子にレトルトに罪悪感を覚えるようなインナー姑が出てくるタイプの人もよ~く覚えておきましょう。
「少年ジャンプ+(プラス)」オリジナルで連載されていた鈴木信也さんのコミックエッセイ漫画『元ジャンプ作家が【育児と趣味】について本気で考えてみた』でも、悪気はないだろうがそれ言っちゃう!? な保健師が登場しています。この回は、はじめての育児に疲弊する作者の妻が保健師のカウンセリングを受けるというエピソード。「夜泣きもひどくてよく眠れなくて趣味の時間もとれなくてつらい」と語る作者妻に、「いっそのこと育児を趣味にすればいいのよ」なるアドバイスを繰り出し、夫婦で絶句した……というエピソードです。まったく参考にならなすぎて、逆にすげえ。
小児科医が見た現状
一般の方々の叫びも、Twitterには鈴なりです。新生児訪問で「旦那さんが若いんだから2人は産まなきゃダメ」と言われた。児童館の集まりで、保健師から「離乳食を食べない子は、妊娠中のママの食生活が影響してる」と言われた。市の保健師や病院の助産師から、乳腺炎にキャベツを貼れと言われたというのも、そこそこ有名な「あるある」です。ほかにもまだまだ、トンデモアドバイスがエンドレスに発掘されます。そうそう、「粗探しのようだ」と感じる健診のやり方も、リアルでもSNSでもめっちゃよく聞く話。
でたらめな子育てサイトに引っかからないための2つのコツ
※この記事はメタモル出版ウェブサイトに掲載されていた森戸やすみさんの連載「小児科医ママの子どものケアきほんの『き』」を再掲載したものです 子ども…
言うまでもなく、お母さん方が憤慨するそれのほとんどは医学的根拠のない民間療法だったり、単なる「持論」でしかなかったりします。それらに遭遇して困惑しているお母さんたちの声を生で聞いている森戸さんにも、実例をうかがいました。
森戸やすみさん「こんなことを言われたんですが本当でしょうか? アドバイスはどれくらい守ったらいいんですか? などと相談されることがたくさんあります。自治体の保健師や助産師の一部が、おかしな指導を行っているからです。でも言われたお母さんたちは予備知識がないので、その場では黙って聞いてしまう。そして後日改めて考え、『あれはやっぱりおかしい!』となり、別の専門家に意見を求め、私たちの耳に入る……というわけです」