“SNS上の告発”の信憑性を貶めた炎上プロモーション
もうひとつ、今回の騒動は大きな禍根を残した。ジャスミンゆまが嘘のハラスメント被害を告発したことだ。SNSが普及したおかげで、これまで権力に握りつぶされていた真実をSNSで発信・拡散することが可能になったが、今回の虚偽告発は、SNS上の告発の信憑性を著しく貶めた。
たとえば今年6月、東京ドームシティ内の劇場「シアターGロッソ」で上演していた特撮ヒーローショーで“司会者のお姉さん”を務めていた女性がツイッターで、関係者からのパワハラとセクハラを受けていたと被害を訴えた。
この特撮ヒーローショーは、株式会社東京ドームが、株式会社東映エージエンシーに制作を委託し、運営しているもの。東映エージエンシーと親会社である東映が事実関係の調査を行った結果、7月8日までにセクハラ行為などの事実が確認されたとして、公式サイトで謝罪している。
また、SNSでの告発が社会全般を巻き込む大騒動に発展した最近の事例としては、NGT48の暴行事件がある。元NGT48の山口真帆は今年1月、自宅でファンを名乗る男2人に暴行された件で、一部メンバーが関わっていた可能性があるため、NGT48を運営する株式会社AKSに対応を求めたが全く取り合ってもらえなかったことを、自身のツイッターで暴露した。その後の展開はご存知の通りだ。
もちろんすべての告発を即座に信用できるものではない。SNS上の投稿にはフェイクやデマもあり、全てを鵜呑みにすべきではないことは確かだ。だからこそ、レペゼン地球とジャスミンゆまは、虚偽の告発などすべきではなかった。あまりに軽薄で軽率な自らの炎上プロモーションの罪深さを、少しでも理解してほしい。
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