島田紳助のパワハラ問題介入で芸人萎縮、吉本興業の家父長制的家族観による支配構造

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 宮迫と田村は会見で、岡本社長から「会見をするなら連帯責任でクビにする」「お前ら全員クビにする力があるんだ」と圧力をかけられたと明かした。権力をちらつかせ従業員を従わせるとは “パワハラ”そのものだ。しかし岡本社長は会見で“家族ゆえ”の厳しい言葉であった、と釈明している。

<冗談と言いますか、和ませると言いますか>

<家族というか身内というか(と思っているので)、いい加減にせえよと>

<父親が息子に“勘当や”と言うつもりだった>

 岡本社長を始め、組織上層部の言う“家族”とは、会社の都合の良いように従業や芸人を従わせているだけではないか。その家族観は非常に家父長制的で、父親である組織トップの命令がいかに理不尽であっても、子供らは従うことを求められる。

 加藤浩次は『スッキリ』(日本テレビ系)で、岡本社長からファミリーのように声をかけてもらったことは「一度もない」と発言。タカアンドトシのタカもInstagramに「5990人の芸人はファミリーと感じたことないと思うけどなぁ」と投稿している(現在は削除)。吉本興業に所属する芸人は約6000人だが、「家族」の絆を実感しているのは大崎会長を取り巻く岡本社長や松本人志ら10人ほどにとどまるのではないか。

島田紳助が解きたい「誤解」とは何か

 前出「週刊新潮」のインタビューにおいて島田紳助は、この件に介入するつもりはなく、松本人志が間に入ってうまく解決してほしいと述べていた。しかし25日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)の取材に応じた島田は、騒動を収めるために大崎洋会長と連絡を取っていると明かしている。

 島田と大崎会長は<うまくやろうね、誤解を解いてやろうねって。誤解、解きたいじゃないですか。皆、フラットな気持ちで話そう。ちゃんと言葉で伝え合おうぜ。喋るのが商売なんやし>などと話し合っているそうだ。また島田は、約8年ぶりに明石家さんまとも連絡をとり、解決のために尽力しているという。

 しかし島田紳助がこの件に介入したところで「家族なのだから家長である上層部に従うべき」だという考えである以上、「対等に扱ってほしい」という芸人たちの思いは置き去りだ。現在の吉本興業に対して不満を抱く芸人がフラットに意見を言える状況になどできないだろう。島田紳助の登場はむしろタレントたちを萎縮させ、“黙らせる”効果を持つ。“公開パワハラ”と表現しても差し支えないだろう。

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