最長2年の失業手当と高い労働権利意識。フランスの社会保険制度運用は成功しているのか?

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日本の問題は、労働者に対する保護意識の希薄さ

 日本の失業給付は確かに不完全かもしれないが、その緊張感が速やかな再就職を後押しする面もある。給付額や給付日数のレンジをどこに設定するかは、財源や失業率との関係を見ながら自国の事情に合わせて取り決めるのが妥当だろう。

 日本は失業率が低い一方で、非正規雇用の割合が全体の4割を占める。雇用情勢は必ずしも安定しているとは言えず、賃金格差の問題も深刻だ。フランスでは労働者の待遇改善を図るために労働法でさまざまな制約を設けているが、日本の法体系はそこまで厳格ではなく、非正規労働者の待遇がなかなか改善しない問題を生んでいる。低賃金で済む手軽さ、雇用に関する規制のゆるさが、多数の非正規雇用と賃金格差の温床となっている面は否定できない。

 日本ではまず、パートタイム労働や有期雇用者に対するセーフティネットの整備が進んでいない現状と向き合う必要がある。労働者の権利に対する保護意識が強いフランスと対照的だが、日本が学ぶとすればまさにその観点ではないだろうか。

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