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MEGAドンキの異色フードコートも話題 進化し続ける最新フードコート事情

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フードコートはどんどん賑やかになっている

 さまざまなブースが並び、セルフサービスで飲食サービスを提供するフードコート。ハンバーガー、たこ焼きなどの軽食のファストフードをはじめ、ラーメン、うどん、カレーなど食事メニューも手軽に利用できることから人気も高く、ショッピングセンターやスーパーでも展開され、幅広い層に利用されている。

 近年はショップ構成に変化が見られ、本格的な料理を提供するところや、全国チェーンではなく地域の名店が出店するケースも増加。さらには夜間にアルコールを提供するなど、ファミリーだけではなく、大人需要も取り込んで、一時代前とは様相が激変している。

ドン・キホーテの異色フードコート

 6月27日オープンした「MEGAドン・キホーテ福岡福重店」のフードコートには、ふだんは見かけない一風変わったブースが立ち並ぶ。そのわけは、10ショップ中8ショップがドン・キホーテ(以下ドンキ)がフードコートのために新たに開発した直営ショップだからだ。

 「チョウマソ」は、昨年東京・新大久保でブームとなった、韓国発のチーズ入りのホットドッグ「チーズハッドグ」専門店。チョウマソとは何やら韓国語っぽいが、「超うまそう」にひっかけたもの。惣菜の「くいなくいな」も「食いな食いな」で遊び心にあふれている。鶏の唐揚げをメインにした「虜(とりこ)や本舗」のコーナーもあり、これも鶏にひっかけている。

 寿司・刺身の「マグロ王」も、パックの海鮮丼と握り寿司を取り扱い、スーパーのような売場をフードコートで展開している。

 ドンキの売場の肉を使った「ステーキ!いただき!」は、「ドンキステーキプレート」(200g780円)をはじめ、低価格でステーキを提供。売場の和牛のステーキ肉を無料で焼いてくれるサービスもあり、コーンなどのトッピングも無料という大盤振る舞いだ。ピザはフードコートでも珍しくなくなったが、「PIZZA FULL!(ピザフル)」は、1ホール580円からで、ディスカウントのドンキならではの低価格で焼きたてを提供している。

 生地はイタリア産天然酵母と天然塩を使用し、店舗で24時間以上低温で長時間発酵するなど製法にもこだわった。さらにマシュマロやチョコバナナといったスイーツ系アイテムもある。焙煎工場直送のこだわりの豆を使い。サイフォンで淹れる本格的なコーヒーを提供するのがカフェ「かぐわしや」。コーヒー1杯230円と手ごろな価格で、スマホの画像データを使ったラテアートサービス(パンケーキやプリンでも可能)もある。 

 ドリンクスタンド「VERY VERY JUICE(ベリーベリージュース)」では、あまおう苺を使用したスムージー(350円)やサイダー(280円)などを取り扱う。コーラ、ジュースなどもドリンクマシンで提供する。「tapimo(タピオ)」は、昨年9月、「ドン・キホーテ新大久保駅前店」に1号店を出店したタピオカドリンクと焼き芋のショップ。焼き芋はドンキの人気アイテムで、タピオカもブームとなっている。タピオカドリンクは、焼き芋ラテ、ミルクティー、ティー ミルクの4つの味をベースに、甘さと氷の量が選べる。価格はショートサイズ300円~450円と手ごろで、タピオカドリンクと焼き芋とのコラボもユニークだ。

 ド派手な店構えも目立ち、特色あるメニューや低価格、スーパーの売場を持ち込むなど、ドンキ流が至るところに見られる異色のフードコートに仕上がっている。今後どのようなショップが登場してくるか楽しみだ。

アウトレットで「ここがフードコート?」

 昨年4月に開業した「「THE OUTLETS HIROSHIMA(ジアウトレット広島)」の「FOOD FOREST(フードフォレスト)」は、進化型のフードコート。約1000席のスタイリッシュな広々としたスペースで、従来のカジュアルな空間とはかなり様相が異なる。客の目の前で一品ずつ揚げ、カウンター越しに揚げたての天ぷらと天丼を提供する天ぷら専門店「博多天ぷらたかお」もあり、ここがフードコート? といった感慨を抱かせる。  

 広島の中華の老舗「蓬莱」など地元の味を楽しめる一方、各地のいろいろなどんぶりが味わえる「全国ご当地丼ぶり屋台」もあり、多種多様なメニューを揃えた。

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まさしく「これがフードコート!?」だ

真打ちのイオンリテールもさらなる進化

 こうして日々カタチを変えるフードコートだが、小型のスーパーマーケットにも「イートインコーナー」として導入が急速に進んでいる。なかでも力を入れているのがイオンリテール。「買って、食べて帰る!」という新しい食のスタイル「ここdeデリ」を掲げ、イートインスペースを設けている。このスペースには飲食ショップのできたてメニューや惣菜、弁当、パン、スイーツ、ドリンクなどを自由に持ち込み、楽しむことができる。

 イオンはこうした展開を行うため、ステーキ・ハンバーグ「ガブリングステーキ」、海鮮丼「魚魚菜(ととさい)」、パスタ「ペルグラーノ」といった食事メニューを提供する専門ショップや、ジューススタンド「Depot de sante(デポデサンテ)」、チョップドサラダ「サラダビッツ」、サンドイッチショップ「deli Sand(デリサンド)」などのテイクアウトも可能なショップを開発してきた。同時に惣菜売場でも、「即食」に対応したメニュー開発や、おにぎりショップ「ほのみ」、ごちそう惣菜「リワードキッチンプラス」といった新業態を開発してきた。

 「魚魚菜」は水産、「ガブリングステーキ」は畜産、「デポデサンテ」は農産といったように、売場と連携して食材を調達している店もあり、食べてみて商品の購入につなげる狙いもある。

 首都圏では、今春オープンした「イオンスタイル上麻生」、「イオンスタイル幕張ベイパーク」、「イオンスタイル美園三丁目」に、立地に応じてコンテンツを組み合わせて展開している。7月25日にオープンする「イオンスタイル新井宿駅前」にも約30席のイートインコーナーを設け、「リワードキッチン」では温かい状態で惣菜や弁当を提供し、即食需要に対応する。

 こうしてフードコートはより身近な存在となり、かつての安直な食事からメニューも多様化し、コンテンツも変容、進化し続けている。日頃縁のない人は、一度足を運んでその変わりぶりを確かめてみるのもいいかもしれない。 

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