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「元気が取り柄」なはずが40代で急な不調に。がむしゃらに働いた先にあった、複数の病気

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病いと子供と私

 知人の中でも飛び抜けて明るく元気な人がいる。そして波乱万丈な人生を歩んでいる人が。東京立川市で古民家を改装したヘアサロンを営むマユミさん(43歳)だ。

 サロンの庭には色とりどりの花やハーブが生き生きと育ち、部屋の中は手作りのドライフラワーや趣味の良いアンティーク雑貨が丁寧に飾られている。

 一対一でお客に向き合うスタイルのマユミさんのサロンは、行くと元気をもらえると口コミで評判が伝わって人気を集めている。人を癒す明るさを持つ彼女だが、2年前、子宮と卵巣の手術を経験したという。

ベトナム人の夫と離婚前提で国際別居し、帰国後…

 マユミさんには、高校生と中学生の二人の娘がいる。ベトナム人の夫との間に生まれた子たちだ。かつては家族全員でベトナムに暮らしていたが、2016年の春からは、夫だけがベトナムに残り、東京ではマユミさんの両親の家に母娘三人が居候をする形で暮らしている。

「ベトナムに持ち家があるので、夫はそこでのんびり暮らしています(笑)。多少アルバイトなどをして生活費は稼いでいるんですけどね。夫婦仲は、まあ、いいですよ。この間もベトナムに子連れで行っていたし、よくLINEでやり取りはしています」

 実は筆者も十数年前にベトナムで暮らしていたことがあり、マユミさんはその時に知り合った美容師さんだった。私も彼女にヘアカットをお願いし、日本人同士色々なおしゃべりをするうちに親しくなった。都心から少し離れた郊外の田舎で、ベトナムの家族と一緒に地域に溶け込んで暮らすたくましい生活ぶりに感心したものだった。

「パートナーは明るくて朗らかな人」

 いつもそんなふうにマユミさんは話し、子どもたちは素直で可愛く、家族仲は全く問題なさそうだった。

 なぜ、今は家族別々に暮らしているのか。

「三年前に子どもたちを連れて帰国した時は、もう離婚しかないな、という気持ちで帰ってきたんです。家族でベトナムに住んでいた最後の数年間は、私が現地で営んでいた美容室で働いて、子ども達の日本人学校の学費を稼いでいました。もちろん夫も最初は働いていたのですが、何度か転職していくうちに仕事がうまくいかなくなって家にいるようになったんですね。器用なので家のメンテナンスをしてくれたり、時間があるならともう一軒家を建てることになったときも、建設のことであちこち駆け回ったり、それなりに忙しくしてはいたんです。ただやっぱり、当時私は子どものことも食事の準備などの家のこともこれだけやって、ほとんど休みなく働いているのに、夫は楽をしているんじゃないか、という気持ちが出てきてしまって。最後は夫婦喧嘩ばかりになって、もうダメだと思って帰国することにしたんです」

 帰国を決めた理由は、夫婦のすれ違いだけでもなかった。過労やストレスがたたったのか、マユミさんの体がおかしくなり始めたのだ。

「一年くらい離婚を思いつめて考えていて。でも子どもたちのことを思うとなかなか踏み切れなかったんですが、そのうちものすごく私の具合が悪くなって。仕事中にも倒れそうになったこともあるくらいなんだか調子が悪くなったんです。両親が見かねて『もう帰ってきたら』と言ってくれて踏ん切りがついて、ひとまず距離を置こうと、私と娘たちで帰国することにしました。そうしたら本当に帰国後立て続けに病院に通うことになったんです」

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