「元気が取り柄」なはずが40代で急な不調に。がむしゃらに働いた先にあった、複数の病気

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中高生の娘たちの「日常」

「月経の度に痛みはひどくなっていたんです。ある時、本当に痛くて動けなくなってしまって。家にいた娘たちに指示してタクシーを呼んでもらって、病院に行ったんですが、後から『あの時は、ママが死んじゃうかと思った』と言われましたね」

 検査の結果、子宮繊筋症と卵巣膿腫が見つかった。子宮繊筋症は、子宮の周りを取り巻く子宮筋といわれる部分にもぐりこむように、子宮内膜に似た組織ができてしまう病気。子宮内膜症の一種である卵巣チョコレート膿疱は、卵巣内に子宮内膜ができてしまう病気だ。子宮筋腫などとも併発しやすく、どちらも月経前後に激しい痛みがあり、経血量が増えるなどの症状で気がつく人が多い。マユミさんもすぐに手術をすることが決まった。

「手術自体は腹腔鏡で、病巣のある子宮筋層の一部と、片方の卵巣を切除するだけで済みました。とはいえ、やはり術後は体調も悪く、しかも子宮を休めるために月経を止める黄体ホルモン剤(ディナゲスト)を服用したら、これが全く体に合わなかったんです。大量の蕁麻疹が顔や腹部に出て……。弱り目に祟り目とはこのことか、と沈みながら、ひたすら寝て過ごしていましたね」

 体の不調が続くと、これまでの生活がいけなかったのか、と落ち込みもする。父親と離れて暮らし、ベトナムと日本を行き来している娘たちに対しても、申し訳ない気持ちがこみ上げてきた。

 ところが、そんなふうに布団から出られず悩んでいるマユミさんを横目に、中高生の娘たちは受験勉強をしたり、倒れている彼女を跨いで通ったり、おしゃべりしたり、普段と変わらない日常を過ごしていたという。

「ちょっとは『大丈夫?』とか言えないのー!? って思いましたけどね(笑)。でも長女は高校受験直前で大変だった時に何もしてやれてないのに全然意に介さず、自分のペースで勉強をしてくれていて。次女も普段と変わらず明るくて。『ああこの子たちがこんなに大きくなってくれていて本当に良かったな……』と、倒れながらも思いました」

 散々な日本での再スタートだったが、娘たちの元気に救われた。そして意外なことに、もうとっくに別れを決意していたはずのベトナムの夫からの一通のメールが、彼女を励ました。

「僕はあなたにもし何かが会ったら、生きていけない」

<後編:離婚寸前だった夫の、思いがけない行動 は8月4日公開予定です>

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