京アニ放火殺人事件の献花台に群がる報道陣、現場では遺族探しも

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 「NHK NEWS WEB」は25日、犠牲者を実名・写真入りで報じ、両親のコメントも紹介。26日には通夜が営まれた旨を伝えている。また、日本経済新聞は26日、京都アニメーションの取締役で監督も務めた男性の死亡が確認されたことが親族の取材でわかったと伝え、男性の父親のコメントを載せている。

 上記の報道は、取材を受け入れた遺族の判断なのだろうし、遺族の意向が最優先である以上、問題にはならないかもしれない。しかし、そうした「遺族探し」の白熱は、避けるべき事態だ。

 事件現場に献花に来る人々に「遺族の方ですか?」と尋ねて遺族を探す、遺族を見つけるとカメラを持って追いかけるマスコミ関係者がいるといった情報は、事件の後から現在に至るまで、Twitterに投稿されている。献花台の前に多くの脚立が立てられ、献花の邪魔になっているとの批判もある。

 28日には、Twitterで「京アニ被害者の遺族です」と名乗るアカウントが登場し、マスコミの報道姿勢を批判。記者が実家や葬儀場に押しかけたり、勝手に撮影していると憤りを訴え、真偽不明ながら多くの共感リプライが送られた。

 一方、加害者家族のプライバシーを晒す報道も出ている。今月26日の『報道ステーション』(テレビ朝日系)では、10年ほど前に亡くなった犯人の父親の墓を訪問。墓の周囲にモザイクなはかけておらず、場所を特定することも可能な状態であり、墓荒らしの被害にあう可能性も考えられる。

 4月の池袋乗用車暴走死亡事故、5月の大津園児死亡事故や川崎登戸殺傷事件でも、疑問視されてきたマスコミの報道姿勢。事件の悲惨さを伝えるためセンセーショナルな画面や感情を揺さぶる言葉が欲しいのは確かだろうが、そうした情報を得るために被害者遺族らを一層苦しめるとしたら、本末転倒だ。

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