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ローソンの“スゴい戦略” コンビニ業界3位ながら独自路線で成長中

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ローソン 円山町店(編集部撮影)

 今年2月、セブンイレブンのフランチャイズ店(以下、FC店)オーナーが、人手不足を理由にストライキを起こしたことをきっかけに、コンビニ業界は24時間営業の見直しを始めている。

 過渡期を向え、多くの課題が見えてきているコンビニ業界だが、そんななか業界3位のローソンが独自の戦略を取り、注目を集めていることをご存じだろうか。

 コンビニ研究家としてメディア出演や講演活動を行っている田矢信二氏に、独自路線で躍進するローソンの“スゴい戦略”について聞いた。

田矢 信二(たや・しんじ)/コンビニ研究科
近畿大学卒業。セブン−イレブンとローソンで本部社員を経験。日本企業やアジア企業へ講演を行いコンビニ記事などの取材も対応。テレビ、ラジオなどのメディアにも出演。著書に『ローソン流アルバイトが「商売人」に育つ勉強会』、『セブン−イレブンで働くとどうして「売れる人」になれるんですか?』(トランスワールドジャパン)など。
Twitter @cvsloveman

ローソン、時代に適した特化型店舗と地域性で勝負

「ローソンは、長らく『マチのほっとステーション』というキャッチコピーを掲げて、地域を大事にする取り組みを進めていました。現在もこの『 マチのほっとステーション』はローソンのコーポレート・ スローガンとなっていますが、これは顧客ファーストの側面だけではなく、各地のFC店に対しても向けられたものでもあるのです。例えば、年一回のオーナーズミーティングで意見交換をしたり、地区ごとにエリア会を月単位で行っていたりと、本部とFC店、またFC店同士が密接なコミュニケーションを取れるような制度を設けています。

 また、『マチの健康ステーション』と掲げ、地域の健康一番店を目指すという取り組みも進めています。店舗形態も多様化しており、2003年には調剤薬局を併設した『ファーマシーローソン』が誕生。2013年にはその流れを汲んで、シニア向け商品や介護支援事務所を併設した『ヘルスケアローソン』の展開を始めています。

 ほかにも、2001年からは“美と健康”をスローガンに首都圏を中心に展開している『ナチュラルローソン』、2005年には新鮮な野菜などが近場で手に入る“スーパー的な存在のコンビニ”を目指した『ローソンストア100』もありますね」(田矢氏)

 ローソンは以前から、時代の流れを読んだ一点突破型店舗を展開してきた。そして近年では、地域の特色を生かした商品、通称“おらが商品”の開発を推し進めているという。

「“おらが商品”とは、各地域の特色を出した商品のこと。例えば、鹿児島のFC店と開発し、昨年末に3週間限定で発売した『西郷どんの幕の内弁当』など、地方オリジナルの商品を数多く販売してきましたが、これはあえて全国販売をしていないのです。地域性を活かした商品開発は、参加したFC店にとって『自分たちで作った商品だ!』という自信にもつながり、セールス意識がより強化されるというメリットもあるのでしょう。

 ローソンの竹増貞信社長は、“おらが商品”などを揃えた地域色豊かな店舗を全国各地に作りたいと積極的です。竹増社長は、基本商品を大事にしつつ、各地域のFC店とコラボした商品を展開していきたいともよく言っており、そのあたりのバランス感覚がとても優れている印象。このアンテナの高さが、現在のローソンにおける一番の強みであると感じています」(田矢氏)

セブンやファミマを凌駕する、ローソンのチャレンジングな姿勢!

 竹増社長は2014年に就任しているが、そもそもローソンは比較的短いスパンで社長が交代しているそうだ。

「社長交代が多かったのが結果的に、ローソンをそれだけチャレンジングな経営へとシフトチェンジしているとも考えられますし、実際に、新しい方向に舵を切りやすい企業体質なのでしょう。今や、アニメ業界とのコラボ商品はコンビニの常識ですが、セブン-イレブンやファミリーマートよりも早くローソンが打ち出していたことは、強く印象に残っています。現在では店舗とコラボしたり、映画にも登場したこともあるんです。」(田矢氏)

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