実名を明らかにすることでマッチ率を高める
「SHARE-BOSS」のサイトをご覧いただければわかるが、掲載されている人材は実名を明らかにしており、具体的な実績も企業などの固有名称が明確な状態で記載されている。そのため、クラウドソーシングのような匿名で参加できるサービスとは異なり、事前により確かな人材情報を把握できるため、マッチ率が高くなるとしている。
現在は登録人材を広く募集中で、ビジネスリーダーの中でも副業(複業)収入を得たい人や独立を検討している人、あるいはすでに独立している人などを求めている。これらの条件に合った人材が登録フォームから連絡すると、「SHARE-BOSS」側で独自の調査を行った上で掲載する。
一方、利用者として想定しているのは、IT系のリーダー格でかつ専門性の高い人材を求めている企業だ。企業は相談内容をフォームから投稿する。企業側は厚生労働省が示している「モデル就業規則 第68条」に配慮して、情報漏洩や所属企業の利益毀損を防ぐために、事前に所属企業や相談内容を明記しなければならない。
ビジネスリーダーに、より広い活躍の場を
「SHARE-BOSS」のサービス開始時点では、ボス同士の相互案件紹介というリファラルなマッチングの割合が多いという状況だったようだ。
そこで、ボスたちにより活躍の場を広げてもらうため、人材サービス系企業や個人のエージェントが持つ案件情報とのマッチングにも取り組み、パートナープログラムも開始した。
6月からは、ハイクラス業務委託の求人情報を持っている法人や個人のエージェントを対象に、パートナーの参加募集を開始した。「SHARE-BOSS」考案者の許氏は、自身がかつて企業に所属した事業責任者であったときに、経営戦略を相談できる相手がいなかったという経験からこのサービスを始めたという。
その経験から、中小企業には内部の人材のみでは新規事業の開拓が難しいと感じているところがある一方で、新しい分野に挑戦するきっかけを掴めずにいるビジネスリーダーがいるはずだとする「SHARE-BOSS」のホームページには、以下のメッセージが記載されている。
<シェアボスは、新たなビジネス機会を生み出す「きっかけの創出」にコミットしています。人材と企業がダイレクトにつながる、『なめらかな社会』 を実現します>
これまで、「働き方改革」では一般社員の残業削減や副業(複業)が注目されてきたが、これからはビジネスリーダーの働き方も注目されそうだ。
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