個人的にはこの件に関する彼らの行動は非常に「ダサい」と思っています。私はパンクを好んでいたので、歌や発信のなかでの汚い言葉や奇抜な発想自体には抵抗はありません。乱暴でも心に響く、センスのいい発信は好きです。
この件で今後困るのは、弱い立場に置かれる人たちです。彼らが茶化したのは弱い立場の人、そして世の中の理不尽を変えようと言及する人たちです。立場の弱い人たちやそれを応援する人たちが、理不尽に抵抗し、現状を打開するために激しい歌詞や音楽を通じて、権威を皮肉るユーモアを発信することはかっこいいと感じます。マキシマムザホルモンなどはまさにそういうエンパワメントをしてきたバンドだったと私は感じていました。だからこそ残念です。
ただただダサい!
影響力があるレペゼン地球が弱い立場の人や理不尽に抵抗する人を嗤う構図は、ただの弱い者いじめです。それを見て嗤える余裕があるのもまた、自分は困難に陥らない、自分なら打開できると感じている人たちでしょう。よい悪い以前に、まず、ただただダサいです。
表現の自由は大切ですし、必ずしも正しい発信や社会的なメッセージを発する必要はありません。しかし少なくとも、性暴力など現実に起きている問題に対しては、軽く扱い、それによって苦しんでいる人を揶揄し追い詰める発信をするべきではないでしょう。そしてYouTuberの影響力が大きい今、YouTube社も人権を侵害する発信を行うアカウントやコンテンツへの態度を強く固める必要があるでしょう。
署名キャンペーンを立ち上げました
このままセカンドレイプが広まったり、セクハラやパワハラがネタとして消費されることがつづけば、性暴力の問題は軽く扱われていく一方です。そこで、私が主宰するプロジェクトグループSEX and the LIVE!!プロジェクトで署名キャンペーンを立ち上げました。私たちはYouTube等をとおしての公開での対話の機会、問題を理解したうえでの謝罪と、前向きに社会に還元する形での発信を求めています。
▼キャンペーン中!▼
レペゼン地球:性被害へのセカンドレイプを助長する発信について謝って下さい #セクハラはネタじゃない
無駄かも知れません。でも私は一度、性暴力やハラスメントを取り巻く現状を伝えたうえで、彼らに、そして社会に問いたいのです。
誰でも自分が知らないことはわかりません。そのうえで、間違えたときにどう捉えて行動に移すかが大切です。彼らなりの理由や考えがあるのならば、私はそれを知りたいし、聞きたいのです。彼ららしい発信の形で誠実な対応をしてくれることを願っています。