二宮「相葉くんなら絶対に出来る。俺が保証する」
でも言葉には出さないけれど、実はプレッシャーもかなりあると思うのよね。思い出して欲しいんだけど、この番組のドラマスペシャルは今までもメンバーが多く担当してきているでしょ。
2008年放送の『みゅうの足パパにあげる』では松本潤くんが10万人に1人という難病に冒されながらも娘・みゅうちゃんや妻のために懸命に生きる姿を描いて。あの頃も暑い最中にあっちへこっちへとロケに行ったけど、リアリティにこだわる潤くんの役作りへの執念のようなものを感じて、現場でも何度も感動しちゃったものよ。でも撮影合間は暑いのにみゅうちゃんをずっと抱っこして遊んでいて「いいパパになりそうだな」と思って聞いてみたら「子供は大好き。可愛いよね~」って目尻を下げていたわ。
2013年放送の『今日の日はさようなら』は大ちゃんが主演を。ガンで余命宣告を受けつつも、最後の最後まで自分らしく生きた青年を熱演。先日、東京ローカルで再放送されて改めて見直してみたんだけど、涙が止まらなくて困っちゃったわ。当時、後にこの『ドラマスペシャル』枠で主演を果たすことになる山田涼介くんも大ちゃんと共演していたんだけど、大ちゃんの演技力に「絶対に真似なんか出来ない独特のオーラがある凄い人だよ」と感心していたのを覚えているわ。
合間には大ちゃんが「山田、ツーショットの写真を撮って知念(侑李)に送ろうよ」なんて言い出して。知念くんと言えば「大野智命!」を自認する大ファン。山ちゃんも「うわ、知念が焼きもち焼きますね。送りましょう」なんて大笑いしながら男子2人でワイワイやってて。でもその3分後の病室のシーンではあっという間に役にワープしていてびっくりよ。切り替えの速さは天下一品ね。それに家族設定がちょうど大ちゃん家族と同じというものだったから「演じている時に父ちゃんや母ちゃん、姉ちゃんの顔がふっと浮かんできたりして、いたたまれなかった。だけど命の大切さをついて改めて教えてもらった気がする」と感慨深げに話してたな。
2012年放送の『車イスで僕は空を飛ぶ』ではニノが不慮の事故で車イス生活を余儀なくされ、最初は自暴自棄に陥るも、やがて人を助けるカウンセラーになっていく青年役を。その時の母親役が薬師丸さんで、うまくいってない親子の壮絶バトルは迫力満点でね。さらに断崖絶壁で自分の生きる意味を失い「こんな体になっちゃって」と嘆くシーンがあったんだけど、スタッフもエキストラの人たちもニノのその切ないつぶやきと迫真の演技に圧倒されてしまって、動くことすら忘れちゃうぐらいで。アツも堪えて堪えて頑張ったんだけど、リハの時点でもう滂沱(ぼうだ)の涙が。でもね、取材で来ているのに申し訳ないと思いつつプロデューサーの顔を見ると、あらヤダ。Kプロデューサーもしっかり泣いちゃってたし。その直後のニノの"してやったり感"の顔がいまだ忘れられないのよね。
ニノも切り替えの速さは日本一だから、深刻な重いシーンを撮っていても、終わったらすぐに"ゲーマー・ニノ"に早変わり。でもそのゲームに「待った」をかけたのは、共演者の上戸彩ちゃんだったの。ニノと彩ちゃんは共演歴もあるしとっても仲良しで、いつもフランクに話し合ってたんだけど、その時はちょっと共演が久しぶりだったのね。で、彩ちゃんに「聞きたいことが山ほどあるの」と言われたニノは「上戸の質問攻めに遭った。久々だったからなのか、もうさ、『あの時のドラマのあのセリフはどんな感情で言ったの?』とか、『あの作品にはどうアプローチしていったの?』とか矢継ぎ早で。ずっと溜め込んでたから、何か聞きたかったんだろうね。それにしてもよく俺の作品を見てるなぁってびっくりして誉めたよ」なんて他人事のように言っていて笑っちゃったんだけど、演技は本当に評価も高くてね。凄いものを見せてくれたのよ。
とにかく『ドラマスペシャル』ではその全力投球の演技に毎回、驚くほどの注目が集まるのよね。重圧も多いだろう相葉くんにニノちゃんは「いや、相葉くんなら絶対に出来る。俺が保証する。何の心配もいらない」とニノらしい声援を送っていたわ。メンバーの愛にも支えられ、嵐5人の絆もより一層深くなった令和初の夏。猛暑の毎日だけど、皆さん『絆のペダル』をぜひご覧くださいませ。相葉くんのあの頑張り、何を置いても要必見です!