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近隣トラブルに巻き込まれない物件探しのコツと効果的な防音対策

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「Getty Images」より

 凶悪事件が発生するたび、犯人が以前から近隣トラブルを起こしていたという報道が目につく。しかし、近隣トラブルは凶悪犯ばかりでなく、あちこちで起きている珍しくない問題だ。

 2018年12月、日本法規情報が近隣トラブルに関して588人にアンケートを取ったところ、近隣トラブルの「経験がある」と回答した人は28%だった。トラブルの内容は、「騒音(子どもの泣き声、ペットの鳴き声などを含む)」が30%とトップだった。「境界線の問題(17%)」「ごみの不法投棄、ポイ捨て(13%)」「理由がわからないが無視する、難癖をつける人がいる(11%)」などと比べてダントツで多い。

最も多い「家庭生活」騒音は、ドライヤーや掃除などの「電気機器」

 2017年度に全国の地方自治体が受け付けた騒音の苦情件数は1万6,115件だった。うち「建設作業(35.3%)」、「工場・事業場(27.7%)」、カラオケ店などの「営業(9.3%)」といったように、法人による騒音が多かったものの、「家庭生活」も5.9%で946件に上った(平成29年度、環境省 騒音規制法施行状況調査)。

 家庭生活による騒音のうちわけは、ドライヤーや掃除機などの「電気機器」が307件(32.5%)、「人の声・足音・給排水音(風呂・トイレ)」が153件(16.2%)、ペットが143件(15.1%)、ピアノなど「楽器・音響機器」が104件(11.0%)だった。また「家庭生活」とは別枠で、一部事業系も含めたアイドリング・空ぶかしが262件計上された。家庭生活の騒音について、地方自治体に連絡するのは一般的でないと考えられる中でのこの件数である。

 人が快適に暮らせるのは、音の単位でいうと50db(デシベル)が目安といわれる。これは、エアコン室外機の音や人が話す小さな声だ。普通の声ではもう60dbになる。

 10dbの差は、人の耳には倍に感じる。掃除機や大きな咳払いが80dbでうるさい範疇になり、くしゃみの100dbは極めてうるさいものとなる。

 騒音問題が厄介なのは、こういった科学的な指標だけには収まらない点である。人によって、気になる音・気にならない音は違うし、そのときの心情によって受け止め方も違う。騒音を出している人との関係性が悪い、もしくは知らない人であるほど不快に感じやすいという問題もある。そして一度気になると、その後も癇に障りやすくなる。

 スマートフォンのアプリで簡易的に騒音レベルを測定する、自治体によって貸し出しも可能な騒音計で音量を測定すると、客観的に判断がついて精神的に楽になる面もありそうだ。

近隣トラブル「相談していない」が最も多い

 特に騒音については、毎日でなければ我慢してしまうことが多いのではないだろうか。

 冒頭に紹介した近隣トラブルのアンケート(日本法規情報)では、騒音に限らず近隣トラブル全般について、「本人に直談判した」が11%、「警察などの公的機関」に相談が17%、「士業などの専門家」に相談が8%と、外部へ相談した人は合計25%だった。一方、「相談していない」は31%で、「親・兄弟等」や「信頼できる友人」といった身内に相談するに留めた人は21%となっている。

 相談しなかった人は、「余計トラブルになりそうだったので(49%)」、「近隣なので、顔を合わせた時気まずいので(25%)」といった二次被害を避ける気持ちからだ。

 直談判は、感情的になりやすい。それでも直接伝える場合は、手紙にどんな音が、どの時間帯に起きているのか詳細を書くのがよいという。もしその音が騒音になっていることに気づいていなかった場合は効果が出ることがあるからだ。

 名乗らないほうがトラブルになりにくいと考える人は多い。誰かわかると、逆恨みを買う可能性があり、わざともっとうるさくする、ストーカー化する、近所にウソの噂を流されるといった危険もあるので注意したい。

 直接伝えるよりも、大家、管理会社、管理組合、自治会などを通したほうがよいとされるが、よくあること、たいした問題でないと判断され、対応してくれない場合もある。対応してくれる場合も、電話や手紙、貼り紙で注意喚起をしても、強制力がないので、数日の間だけ納まり、その後もとに戻ってしまうこともある。

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