わたしが家族の死をきっかけに“自称・魔女”コミュニティにはまっていたころ

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「私は会社員から医療事務を経て、大手リラクゼーションサロンのセラピストをしていました。セラピストって結構……いやかなり、スピリチュアル方面に走る人が多いんです。感受性が強い方もかなりいて『●●さん(お客様の名)エネルギーが強い人だから、もらわないように気をつけてね!』みたいな会話も、私の職場では普通にありました。お客様に寄り添いすぎて、何とかしたい!と思い、どっぷりスピリチュアルの世界にハマったり。すると接客中の会話が『●●さま、何かありましたか? 今日は何となく青い色が見えますよ』とかなっていく。だから、自称魔女とか前世とか、そこまで違和感なく、受け入れられてしまっていたんですよね」

 人の健康を預かる仕事界隈に、ありそうなお話です。

癒やし系職業の“あるある”

「スピ方面に走るセラピストの元には、当然そういうお客様が集まりやすくなります。指名が多く独立した先輩の中には、守護天使が見えるとか、レイキヒーリングをメニューに組み込むとか、そういった方もいます。名前が百合さんという方は、ガブリエルにちなんで、みずから『ユリエルと呼んでください』とか言い出したり。セラピストを目指す人の動機って、人を癒すことで本当は自分が癒されたいという人も多いような気がします。『笑顔でありがとうと言われたい』という人なんかは、結局そこじゃないでしょうか。そういう私も、最初はそうでした。振り返ると自称魔女たちに負けず、謎の世界ですよね」

 いまではすっかり「その手」の話しと距離を置けるようになり、異界を冷静に振り返るSさんでした。

「ブロックバスターのセッションを受けたり自称魔女たちとの交流にハマったりしていた当時は、家族や親しい友人にはそういった仲間がいるとは言えませんでした。自称魔女たちは『選ばれた人間しか、この会話はわからないから』と、口外しないように言っていましたが、要はやんわりとした口封じです。すっかり縁が切れた最近になってからこの出来事を親しい友人に話すと、友人は笑いすぎてひきつけ寸前になっていました」

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