ガル・ガドットが演じる“現実世界のワンダーウーマン”、 Wi-Fiの原型になる技術を開発した女性発明家ヘディ・ラマ―の人生

【この記事のキーワード】

ヘディ・ラマ―の発明家としての評価と、映画界での再注目

 「周波数ホッピングスペクトラム拡散」という現代のワイヤレステクノロジーに繋がる技術を発明したラマーの功績は、多くの技術者たちの呼びかけによって1997年に「EFF Pioneer Award」の特別賞を受賞。ヘディは死後の2014年にはアンタイルとともに全米発明家の殿堂入りを果たしており、その翌年には生誕101年を祝してGoogleのロゴにも採用されるなど、現在では多くのエンジニアからリスペクトされる存在となっている。

 しかし、ラマーにとって、女優としてのキャリアを断たれた体験は、晩年まで苦いものとしてその心に残ったようだ。生前、ラマーはこんな言葉を残している――「誰だってグラマラスな女にはなれるのよ。バカなふりして突っ立ってればいいのだから」。

 この言葉には、元夫や米軍、そして映画界からも、“女性だから”という理由で挫折を余儀なくされた彼女の、諦念にも似た思いが込められているようだ。2017年にラマーの伝記映画『Bombshell:The Hedy Lamarr Story』を製作したアレクサンドラ・ディーン監督は、「人々は、ヘディ・ラマーの美しさの背後にある聡明さを無視してきた」「世界が彼女に追いつくまで100年の年月を擁すだろう」と述べ、ラマーを偉大な技術者としてだけではなく、一人の女性としても新たな生き方を模索した人物として讃えている。

ガル・ガドット「“アクション!”の声を聞くのが今から楽しみ!」

 時代は流れ、現代の“ワンダーウーマン”を演じて世の脚光を浴びることとなった女優のガル・ガドッドは、これまでの自身のキャリアの中で、女性として感じたことをこう語っている――「これまで生きてきたなかで、男性の失礼な振る舞いを感じる瞬間がよくありました。(中略)女性としてのこれまでの人生は、バラ色で最高なものではなかったのです」。

 その美しさでミス・イスラエルに選ばれたことでも知られる彼女だが、ミス・ユニバースの選考ではわざと選考委員の質問に答えなかったり、不適切な服装をするなどして「堂々と負けた」という。また、モデルの道を断った後にロースクールへ通い、その美貌から世間に期待される方向ではないキャリアに、あえて進んでいったことを明かしている。
 
 そんなガドットは、自ら製作と出演を交渉した“現実世界のワンダーウーマン”、へディ・ラマーの伝記作品に賭ける思いを、自身のTwitterでこのように綴っている。「遂に夢が叶った。初めて目にしたときから心を掴まれたこのような素晴らしい物語を伝えることを光栄に思う。“アクション!”の声を聞くのが今から楽しみ!」。

 米放送局「ショータイム」の社長、ジャナ・ウィノグレードは、「ラマーの人生は実に目を見張るものだ。彼女は、現代社会において女性たちの前へ立ちはだかる問題に最前線で取り組んでいたのだから」というコメントを発表している。

 本作で描かれるヘディ・ラマー、そして彼女を演じるガル・ガドットの姿は、今日に生きる私たちに、新たな希望と大きなインスピレーションを与えるきっかけとなるだろう。

1 2

「ガル・ガドットが演じる“現実世界のワンダーウーマン”、 Wi-Fiの原型になる技術を開発した女性発明家ヘディ・ラマ―の人生」のページです。などの最新ニュースは現代を思案するWezzy(ウェジー)で。