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拡大するベビーフード市場、ベビーフードへの誤解を解く「和光堂」「キユーピー」の地道な企業努力とは

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「GettyImages」より

 ベビーフードの市場が拡大している。日本ベビーフード協議会の調査データによると、平成30年に生産されたベビー加工食品(ベビーフード・ベビー飲料・おやつ)の標準小売価格は合計440億円(前年比8%増)。

 なかでも、「ベビーフード」は3021万円を超えており、前年比で12%増。平成25年と比べると22%増、平成20年と比べると33%増だ。

 少子化は進行しているが、ベビーフードの需要は高まっている。ドラッグストアやショッピングモールやスーパーには、多種多様なベビーフードが並んでいる。

 行政の見解にも変化があった。厚生労働省が今年3月、12年ぶりに改定した「授乳・離乳の支援ガイド」には、「離乳食は、手作りが好ましいが、ベビーフード等の加工食品を上手に使用することにより、離乳食を作ることに対する保護者の負担が少しでも軽減するのであれば、それも一つの方法である」と明記されている。

「和光堂」は栄養面に配慮し品質規格を厳守

 ベビーフード市場の拡大について「共働き世帯が増加し、離乳食作りに時間を割くよりも子どもと過ごす時間を増やしたいと、多くの親が考えるようになったのではないか」と分析するのは、ベビーフードや乳幼児用品で有名な「和光堂」ブランドを手がけるアサヒグループ食品の広報担当者だ。ベビーフード市場の売上は、ここ3年ほど右肩上がりだという。同社が実施する離乳食の時期にある子どもを育てる母親を対象とした調査でも、変化は現れている。

「昨年と今年で比較しても、ベビーフードに抵抗のある人は減っている。むしろバランスのとれた食事をケアするという観点からも、色々な食材が入っているベビーフードは助かるという声もあります」(アサヒグループ食品・広報担当者)

 長年ベビーフードを手がける「和光堂」ブランドでは、親の不安要素である栄養面に配慮し、品質規格を厳守し、赤ちゃんに安心して食べてもらえるよう開発を続けてきた。近年は、塩分の取り過ぎを気にする声も多く、だしをうまく使い、塩分控えめでもおいしいベビーフードになるよう、工夫を重ねているそうだ。5~6カ月の離乳食初期に活用したいお湯で溶くだけの「手作り応援」シリーズ、外出も増える7カ月以降にはカップタイプでスプーンも付いた「栄養マルシェ」など、赤ちゃんの月齢や親のニーズを踏まえたラインナップとなっている。

 さらに、9月2日には新シリーズ「WAKODO GLOBAL」が発売される。「WAKODO GLOBAL」はベビーフードを通じて、赤ちゃんの味覚を広げるサポートが目的であり、7カ月頃から(2品)・9 カ月頃から(2品)・12 カ月頃から(3品)の全7品を通して、30種の食材を体験できることが魅力だ。離乳食期に不足しがちな栄養成分である鉄・カルシウムが配合するなど、離乳食の栄養バランスを懸念する親のニーズにも応えている。

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