厚労省のハラスメント告発に経産省OBが「成果を出してから言え」と時代錯誤な批判

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経産省OB岸博幸氏は「自分たちの改革を訴えるのは本末転倒」と批判

 厚生労働省は国民の労働環境を監督する省庁だが、そこに従事する職員が旧態依然とした働き方を改めなくては、国を挙げて取り組んでいくべき課題の「働き方改革」も、“机上の空論”であると体現することにもなりかねないだろう。

 「厚労省改革若手チーム」の久米隼人課長補佐は26日の会見で、業務改革を進める理由について、「少子高齢化が進んでいく中で、この不安にどう対応していくのか。厚生労働省がしっかりとした行政リソースを持って、国民の皆様を支えていきたい」「厚労省は働き方改革を進めていかなくてはならない。(改革の)一番手の役所であるべき」などと説明。そのうえで、「これ(アンケート結果)をオープンにしたからには、(改革を)やっていなかったら責められる。実行力にしたい」とし、意気込みを見せた。

 この提言を受け取った根本厚労相は、「事務次官をトップとする『改革実行チーム』で具体化に向けて対応したい」としている。 

 厚労省の労働環境改善には大いに期待したいが、一方で、霞が関には働き方改革に反発する勢力もあることだろう。27日放送の『グッド!モーニング』(テレビ朝日系)では、この提言書の内容を取り上げたが、コメンテーターで経産省OBの岸博幸氏は、「厚労省改革若手チーム」の提言に否定的だ。

 岸氏は「働き方改革と言われていますから、役所にも必要だとは思う」と前置きしつつ、「厚生労働省の若手の人たちは、こういうことを世間に出して何がやりたいんですかね?」と苦言を呈し、「彼らがやるべきは、政策をやること。なのに、自分たちの改革を一生懸命訴えるのは、本末転倒だと思います」と私見を述べた。

 さらに岸氏は「こういう状況は、程度の差はあれどの省庁にもあることなので、まずは政策で成果を出せ、その次に言えよ、という気がしますね」と語気を強め、厳しい表情を崩すことはなかった。

 この岸氏の発言に対してSNSでは、「せっかく若手が頑張ってるのに、上の世代の考え方が時代に逆行してたらダメだこりゃって感じ」「発言がブラックすぎてヤバイ」「これこそパワハラじゃないの?」「こういう人がパワハラセクハラして出世していくんだろうなあ……テレビで出しちゃったぞ、恐ろしい」などと、視聴者からの批判が殺到している。

 「厚労省改革若手チーム」の提言はまさに、このように硬直化した官庁の体質を変えるべく掲げられた改革といえるだろう。“ブラック企業天国”などと揶揄される日本、その中枢で働く官僚たちが率先して「人を大事にする働き方」を実現してほしい。

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