
「Getty Images」より
「お金を貯めたいのですが、今使っている支出のどこを削ればいいでしょうか? 一般的な数字に比べ食費が多すぎるでしょうか?」などと聞かれることがあります。お金の専門家の中には「食費は全体の〇%、住居費は〇%…」などと目安を出している方もいますし、そういう目標があると節約の励みになるのも事実でしょう。
ただし、筆者の場合はそういう答えはしないことにしています。それよりも、まずは「削りたくない支出はなんですか?」という質問から始めるのです。
そもそも、お金の使い方は自由であるはず。食べることが好きだから外食にかけるお金は削りたくないという人もいれば、食よりもおしゃれが好き、洋服を買うのを我慢したくないという人もいるでしょう。何を削ってもアイドルの追っかけ費用はケチりたくないという人だっているはずで、万人に当てはまる「かけていい費用の目安」はあるはずがないのです。
何にどのくらいかけるべきかという自分にピッタリな配分をするには、全体の支出に優先順位をつけることから始めるといいでしょう。なるべく削りたくない、自分にとって大切な支出からキープするのです。とはいえ、無尽蔵に使えるわけではないので、そのあと残りの支出を配分していきますが、そのいずれかは少々我慢することになるでしょう。いわゆる、メリハリをつけるという作業ですね。
なお、配分をするのに一番簡単なのは、アナログな方法ですが現金で“見える化”すること。食費や美容費などのいわゆるやりくり費に当たる総額を口座から一度に引き出して分けていくやり方です。
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