Kindleの「サポート」装う“名ばかりカスタマーサービス”に騙された…消費者ホットライン相談も打つ手なしの現実

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「Getty Images」より

被害多発のカスタマーサービス 

 ショッピングや旅行の予約、相談ごとから恋人探しまで、今や何をするにもネットの時代。ネットでの決済が当たり前になって、サイト規約などは目も通さず、クレジットカード情報の入力にも警戒心が薄れている人が多いのではないか。

 しかし、今一度ご用心を。自宅にいながら受けられるネットサービスは便利だが、トラブルも急増している。相談や解約をしたくても、連絡先が明記されていなかったり、カスタマーサービスがあっても機能していなかったり、詐欺と思われても仕方のないような、不明瞭で不親切なネットサービスも少なくない。

 最近、筆者の知人もそんなネットサービスで散々な目に遭った。検索すれば数多くの苦情が寄せられているネットサービスであることがわかるのだが、本記事ではトラブルの経緯をご紹介するとともに、こうしたネットサービスで不利益を被らないための注意をお伝えしたい。

Kindleダウンロードトラブルの「サポート」で騙された

 知人がイヤな目に遭わされたのは、ウィキペディアによるとアメリカに拠点を置く「専門家オンライン質疑応答サイト」だ。さまざまな専門分野の有資格専門家と、チャットで、一対一でやり取りをすることができると謳っている。

 知人はKindleで本がダウンロードできず、困ってグーグルで調べた。するとトップに「Kindleダウンロードトラブル。テックサポートが相談に個別対応」と出てきたので、てっきりKindleのカスタマーサービスだと思い込み、サイトを開けた。

 するとすぐに、「何かお困りですか?専門家がオンラインでお伺いします」というチャットウインドウが出てきた。質問する前にクレジットカード番号の入力が必要と表示されたので、「カスタマーセンターなのになぜお金を取るのだろう?」と、一瞬とまどったが、困っていて早く解決したかったのでクレジットカードの番号を入れた。

 まずは、500円のお試し価格(7日間)で質問ができるとのことだったので、質問すると、的を射ない回答が返ってきた。苦情と合わせて再度質問をしようとすると、「さらに質問したい場合は、追加料金を払って会員になってください」と表示されたので、腹立たしく思い質問するのを諦めた。すると1カ月後、クレジットカードで500円+3800円が引き落とされていたという。

 もしかして、知人はうっかり会員になるボタンを押してしまったのかもしれない。しかし通常のサイトであれば、消費者の意思を問うため、「会員になると月々○○円の会員費が生じるが、それに同意するか」といった明確な説明、確認が事前にされる。しかし、このサイトではそういうプロセスが一切なかったという。気づかないうちに不本意にも会員にさせられ、月額会員費がクレジットカードから引き落とされてしまったそうだ。

 問い合わせ先としてサイトに記載されている電話番号は、「回線が混み合っています」との自動音声で、何度かけてもつながらない。メールアドレスにメールを送ると、「チケット発行ありがとうございます」という、意味不明のチケット購入のメールが自動的に返ってくる。埒があかない。

 解約手続きのページもわかりづらく、サイトの指示通りではたどり着けなかった。何時間も試した挙げ句に結局解約できなかったため、ネットで他の被害者が書いた解約手続きを見つけ、ようやく解約手続きにこぎつけた。しかし、解約通知のメールが一切なく、解約が受理されたかどうかわからず、不安になる。カスタマーサービスの電話とメールが実質、機能していないため、確認しようにもできない。

 改めてこのカスタマーサービスについてネットで調べてみると、同じような目に遭った人たちの苦情が数多く掲載されており、さらに不安になった。なかには解約できずにクレジットカード自体を無効にせざるを得なかったという声もあった。

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