東京オリンピック組織委員会はボランティアと観客の安全に対する責任を明確にせよ

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組織委員会では観客の安全について「自己責任」との発言も

 組織委の責任感の薄さは、その発言に表れている。7月30日の日本財団ボラサポセンター検討会の記録には「ボランティアの暑さ対策は基本的には自己管理」との驚くべき発言が記録されている。暑ければいつでも持ち場を放棄して良いというのなら話は別だが、シフトが決まっていたら、勝手に持ち場を離れるわけにはいかないだろう。それを全て自己管理というのは、最初から管理責任を放棄しているに等しいではないか。また、熱中症に備えてボランティアには保険を用意しているというが、重篤な後遺症や死亡事故まで十分なカバーができるのか。もし保険で十分な補償ができない場合、不足分は組織委が責任を負うのか。開催まであと一年を切っても、こうした当然の疑問に対する回答は示されない。

 また、7月30日に行われた組織委の理事会においても、酷暑に対しては「最後は観客の自己責任になるのではないか」という発言が出たが、これも無責任極まりないものだ。どのようなイベントでも、主催者には客の安全に対する責任があるに決まっている。しかも観客は高額のチケットを購入して世界中からやって来るのであり、組織委には彼らの安全を守る責任があるのは明白である。

 今夏行われた酷暑に対する備えのテストは完全に失敗している。だからと言って、ミストシャワーや日陰を会場に隙間なく設置することは予算上不可能である。つまり、酷暑に対する備えなど、結局は出来ないのだ。いくら科学的知見を積み上げても、不可能なものは不可能である。

 だとすれば、マトモな神経であれば、そのような条件下での大会は中止か時期をずらすしかない。しかしそれをしないのであれば、誰がこの無謀な「21世紀のインパール作戦」の指揮官か現時点ではっきりさせ、万一の時はきっちりと責任を取らせなければならない。そのために、以下の質問を組織委に提出する。

組織委に対する質問

(1)オリパラ期間中にボランティアや観客が熱中症になった場合、その責任の所在はどこにあると考えているか
(2)オリパラ期間中のボランティアと観客を酷暑から守る部署、最終責任者は誰か。部署名と責任者の肩書き、名前を明示してください
(3)オリパラ期間中、ボランティアや観客に熱中症による後遺症または死亡者が出た場合、組織委はその人たちに対する補償責任を負うのか
(4)ボランティアを加入させるとしている保険の補償内容を明示してください

 上記の質問事項を組織委に提出する。回答を次回掲載にて発表する予定である。

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