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太陽光発電が「環境に優しい」の誤解 メガソーラーで日本の森が消えていく

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「Getty Images」より

 私は休日に森や水田の多い田舎道をドライブすることが多いのだが、最近風景が変わってきた。後継者がいない水田が次々と太陽光発電のソーラーパネルで覆われているのだ。

人口が減少している田舎の農地は、住宅地や商業地などに転用することが難しい。しかし、太陽光発電であれば、設置するだけで固定価格買取制度により(その電気の需要がなくても)収入を得られる。

 ことの始まりは、福島第一原子力発電所の事故をきっかけに原発に変わる発電システムが求められ、再生可能エネルギー特別措置法が施行されたという経緯がある。

メガソーラーが環境を破壊する

 メガソーラーとは、出力1メガワット以上の大規模な太陽光発電施設を呼ぶ。太陽光発電事業を営む株式会社ユーラスエナジーホールディングスのサイトを見ると、1メガワットのメガソーラーを建設するためには、諸条件により差があるとしながら、2ヘクタールから3ヘクタールが必要となるそうだ。しかも、太陽光を遮る時間帯を作らないように、周辺に高い建物や山がないことが条件になるので、実際にはより広い敷地を平らにしておく必要があるだろう。

 このメガソーラーの問題点について、かつて日本経済新聞が『数字が語るメガソーラーの「不都合な現実」』として取り上げたことがある。その記事からメガソーラーと原子力発電所の比較について要約する。

 比較対象は川崎市の浮島太陽光発電所で、出力は7000キロワットだ。敷地面積は11ヘクタールで東京ドーム2.3個分だという。天候や鳥の被害がなければ年間740万キロワットを発電できる。実際同発電所は、カラスが石を落としてパネルが破損するという被害に遭ったらしい。とはいえ、一般家庭2100軒分の需要を満たせるという。

 ところがこの「年間740万キロワット」という電力は、出力100万キロワットの原発なら7時間24分で賄えてしまう。例えば2018年3月に再稼働した玄海原子力発電所の3号機は118万キロワットである。しかも、太陽光発電は天候次第で出力がダウンしてしまう(ソーラパネルは直列なため、1枚でも発電できなければダウンする)。

 逆に100万キロワットの原発1基分をメガソーラーで補うためには、浮島太陽光発電所を830個作らなければならないという。これは山手線の内側の面積の1.3倍を必要とする。

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