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ハラスメントが減らない原因とは?セクハラをコミュニケーションの潤滑油と捉える社員も

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「GettyImages」より

 セクハラやパワハラなど、相手の尊厳を軽んじる言動は、かつては当たり前のコミュニケーションとして許容されていた。しかし現代は違う。ハラスメント行為は誠実なコミュニケーションとは呼べず改めるべき、というグローバルスタンダードは、日本にも浸透しつつある。

 厚生労働省が8月26に発表した「厚生労働省の業務・組織改革のための緊急提言」によると、同省で働く職員の46%が「入省後にハラスメント被害を受けたことがある」と回答したことがわかった。この調査は、ハラスメント対策の旗振り役である厚生労働省でさえ、これだけハラスメントが蔓延しているのかという衝撃を与えた。

 ハラスメントは「組織の病」であり、「ハラスメントが許される職場だからハラスメントが起きる」と断罪するのは、相模女子大学客員教授の白河桃子氏だ。

 8月24日放送の『田村淳の訊きたい放題!』(TOKYO MX)では、白河桃子氏とダイヤモンド・コンサルティングオフィス代表でハラスメント研修専門講師の倉本祐子氏がハラスメントの現状や対策などを議論。経団連の「言い訳」を厳しく追求し、問題解決に向けた提言など興味深い内容が目白押しだったので、紹介したい。

ハラスメントを潤滑油と捉える従業員も

 ハラスメントがなかなか無くならない理由について倉本氏は、その組織内に考え方をアップデートできずに古い価値観を引きずっている人材がまだ多いことが挙げられると見る。ハラスメント的な言動を“コミュニケーションの潤滑油”と捉えている人もいるようで、企業向けのハラスメント研修を実施しても「そんなこと言い出したら社内がギスギスする」「それ以外に何を話せば良いんですか?」と言い返されたことがあるそうだ。

 ハラスメントに萎縮する上司の「嘆き」をよく耳にするが、それは単純にコミュニケーションの引き出しが壊滅的に少ないだけである。ハラスメントありきでしか同僚と接することのできない上司たちがまずそれを自覚し、相手の問題ではなく「自分の問題」として改善に努めることが、ハラスメント対策として重要だ。

 白河氏は「ハラスメントが許される職場だからハラスメントが起きます。ハラスメントが無くならないのは“組織の病”です」と断言。日本では家庭でも企業でも「よそはよそ、うちはうち」という認識が強く、どれだけハラスメント対策を促しても浸透しにくい空気感があるという。結果的に、日本は世界的に見て、ハラスメント対策で大きな遅れを取ってしまっている。

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