連載

ジャニーズアイドル取材のわちゃわちゃな「裏側」で奔走するスタッフ

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「Getty Images」より

 関ジャニ∞から錦戸亮さんが脱退、ジャニーズ事務所も辞めることがいよいよ発表されました。驚きの渋谷すばるさんの脱退時は、メンバー揃っての記者会見をしたのに今回は書面と動画での発表。まさかもう6人の関ジャニを見る機会は永遠になくなってしまったのかと、突然のことに号泣するファンは数知れず。関ジャニファンクラブの会員数は65万人にものぼります。

 そんなこんなで大騒ぎのジャニーズ事務所ですが、SMAPがデビューした頃からジャニーズアイドルたちをいっぱい取材してきた正真正銘「芸能記者」のアツコお姉さんが今回は、雑誌のグラビア&インタビューページを作るための舞台裏を細か〜く教えてくれました。

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 皆さん、ごきげんよう。アツこと秘密のアツコちゃんです!

 つい先日、アツの記事を読んでくれた専業主婦のお友達から「ね~ね~、記者会見の模様はこの間の記事で分かったんだけど、実際の取材ってどんな手順なの?  インタビューってどんな風にするの?」とのご質問が。

 「え~っ、今更?  みんな知ってるんじゃない?」と思って念のため、いつもカッコイイスポーツカーでビュ~ンと送ってくれるめちゃくちゃ頼りになる異業種のOちゃんにも聞いてみたところ、「知らない知らない。知りた~い!」と言ってくれたので、調子に乗って、ごくごく基本的な取材現場のあれこれについて、簡単にお話してみようと思います。

 取材対象者は俳優さんや女優さん、タレントさん、アイドルのみんなはもちろん、プロデューサーさんやディレクターさん、脚本家さんや監督さんほか分野はいろいろ。だけど、みんなやっぱり「一番知りたいのはアイドルの取材について!」とのことなので、アツの知っている範囲で、というかいつもの取材の感じをチラッとご紹介しちゃうわ。

 まずは雑誌媒体が取材をする場合ね。雑誌のグラビアページの取材だとして、撮影のために編集さんがスタジオを借りるのが基本中の基本。ファンの皆さんはよ~くご存知だと思うけど、東京・六本木にあるいくつかのスタジオが利便性からいって一番多いかな。あとは代官山や有明、松濤に何個かあるスタジオや用賀なんかにもよく行くわ。私たちが着くより前に、スタジオにファンの方たちが張ってる場合も多々で、みんなタレントさんたちの出入りの邪魔にならないようにひっそり見守る感じで並んでたり……。

 スタジオは準備もあるし、タレントさんの入り時間が巻いたり押したりすることもしょっちゅうなので、かなり長い時間借りていて、撮影スタッフはタレントさんが着く2~3時間前には全員集合してスタンバイしているの。ここで集合する人は、ページの担当編集さん、記者及びライターさん、カメラマンさん&アシスタントさん、スタイリストさん&アシスタントさん、ヘアメイクさんたちね。

 準備で誰が一番大変かって言うとそれは断トツでカメラマンさんよ。だってなーんにもないガランとした空間を、その日の取材テーマに沿った空間に瞬時に変身させなくちゃいけないから。照明にも凝りに凝るし何本も何本も傘を立ててそりゃあ大変。テーマと、スタイリストさんが持ってきた大量の衣装の色や形に合わせて、バック紙や布バックをあっちこっちに何枚も貼ったり、床にもラグ等を敷いたり重労働よ。

 アツもたまにお手伝いしようとして丸いレフ板を取り出したりするんだけど、手を離した瞬間にバンッてレフ板が遥か彼方へ飛び出し宇宙遊泳したりするので、カメラマンさんから「気持ちだけでいいから。何もしなくてよし」と言われたりで邪魔しかできず。毎度のことながらホント面目ない!

 タレントさんがちょっと座るソファーや椅子、クッションやそれに合わせたテーブルなんかはレンタルで借りることも多いの。事前にカタログを見てこれにしようかあれにしようか、アツも編集マンと一緒に決めていくんだけど、例えばすごーく気に入った一脚があったとするでしょ。でもレンタル料を見てみるとめっちゃくちゃ高くて「残念、予算オーバー」なんてこともよくあるから悩む悩む。

 小道具のオシャレなティーカップやコーヒーカップなんかもレンタルするんだけど、予算が足りない時は「椅子に予算をつぎ込んで、カップは家から持っていくことにしよう」なんていう場合もあり。そんな時は家に帰ってから食器棚を大捜索よ。普段は使わない奥にしまってあった大事なカップやソーサーを探し出し、割れないように丁寧に包んで「あっ、スプーンもいるわね」とかやってるうちに朝方になり、ふと見るとキッチンは食器で溢れ返りもはや片付ける気力なし。あれも必要かも、これも使えるかもといろいろ詰め込んで家を出ようとすると「まるで夜逃げか?」というような大荷物になっていてビックリすることもしばしばよ。ただでさえ不規則な生活でご近所さんの目が痛いのにね。

 そんな夜逃げスタイルで何とかスタジオまで這って行って、スタッフと顔合わせをして。死にそうな顔で「おはよう」とご挨拶。すでに取材前にヘトヘトになりつつも、今度は合間に口をつける飲み物やお菓子等を調達しに編集スタッフと共にGO。飲料水は重いから若い男子を騙し騙し連れて行って持たせちゃうのがいつもの手。タレントさんに合わせたお菓子をチョイスしなくちゃと言いつつも、大抵は自分の好きなお菓子を中心に買い漁って、ご飯を食べていないスタッフのための食料もついでに調達して急いでスタジオに帰って、ようやく打ち合わせをするのよ。

 その間もカメラマンさんとカメアシさんは相変わらず準備でてんやわんや。スタッフを立たせて何度も試し撮りをしてはやり直して。スタイリストさんは大量の衣装を1着ずつラックにかけて、アイロンをかけ直したり。スーツ関係を用意する時は付属の小物も一杯だし、ネクタイだって何十本もズラーッと並び、靴や靴下も綺麗に並べていくからお店みたいでホント壮観よ。

 皆さん、見かけたことがあると思うけど、だいたいのスタイリストさんは車を降りると、衣装等の大荷物を黒の大きなバッグに入れて両肩に担いでスタジオ入りするの。どう見ても重そうなんだけど誰もが「もう慣れちゃった」と言いながら颯爽と入ってくるのよね。街で大荷物を抱えているスタイリストさんがいたら、通してあげてね。

 一方、ヘアメイクさんは大きな鏡の前に商売道具であるメイク道具をこれでもかと並べていくの。大きな大きなメイクさん用のキャリーバッグにパンパンのメイク道具が入っていて。出てくるもの全てが目新しくて、パレット一つ見ても色合いが美しくてウットリしちゃうぐらい。グループの取材だとヘアメイクさんは3人ぐらいでいらっしゃるんだけど、時間との戦いだから大変なのよね。

 アツたちが買い出しを終えて帰ってくる頃にはスタイリストさんやヘアメイクさんが下準備だけは終えているから、おにぎりやサンドウィッチ等の軽食をスタッフで食べながら待機。そしてアツたちはインタビューのための打ち合わせへと入ります。質問事項の再確認をしたり、もう一度、資料等に目を通したり。ドラマ出演の時の取材だったとしたら企画書や台本を読み直したり。新作映画の場合だと、事前に試写会を見に行ったりもするし。新曲やアルバムリリースに際しての取材だと、事前に音源は聴いているんだけど、スタジオ内で当日もかけ直したりね。

 写真撮影時もBGMは常に流していて、新曲の音源がある場合はそれをかけるんだけど、Kis-My-Ft2の玉森裕太くんなんかは「何か自分たちの曲は車の中でもずっと聴いてるからもういいや。違うのかけてよ~」なんて言うから、玉ちゃんの時はかけないけどね(笑)。BGMはタレントさんのテンションを上げるためのものなんだけど、カメラマンさんのテンションを上げるものでもあるから、なるべく好きそうな音源をと注意を払っているけど、セレクトはなかなか難しいの。

 木村拓哉さんなんかは自分セレクトの音楽を紹介がてらかけてくださって「な、結構いいだろ?」なんて言われてうなずくんだけど、ごめんなさい。正直、木村さんの取材中はどう頑張ったって顔と声に見とれ&聞き惚れることおびただしいので、音楽がなかなか耳に入ってこなーい。ということで、撮影時は音源一つで右往左往することもあるわけ。

 そんなドタバタ続きの打ち合わせをしている最中、あっという間に2~3時間が過ぎ、ようやくタレントさんがスタジオ入り。アツたちは玄関までお迎えに。

 移動車から降りてくる時の顔色なんかをチラ見するんだけど「今日は体調が悪そうだな」とか「あら、ご機嫌がよさそう」とかここである程度の予想がつくので、この初見はアツにとっては大切な行事なの。「大丈夫?  顔色、悪いけど」のジャブで「ちょっと飲み過ぎた」とか「さっきまで収録してた」とか何かしらのお返事がくるから、それなりの対応ができるし心の準備もできるから。それとなくスタッフにも彼らの様子を伝えて、さぁてタレントさんがスタジオ入りしてからがいざいざ本番よー!

 これが朝イチの取材でグループだった場合。何人グループかにもよるけど、ヘアメイクさんは3人ぐらいだから、グループの半分ぐらいの人間はヘアメイクから。それ以外の人は朝ご飯からという風に分かれるの。朝イチだと土台作りから始めることが多くて、リンパマッサージをしたりして血行を良くする所からスタートするから、若くて美しい容姿を持つアイドルくんであっても、ベース作りだけで軽く30分はかかるかな。

 そうこうするうちに「あっ、俺シャンプーしたい」とか「前髪だけ、2ミリ切りたい」なんて一人ぐらい言い出すことがあるの。でもそんなのこっちも慣れたもの、スタッフは誰もが臨機応変にどんなことにも冷静に対応するのが常。「じゃあ、ちゃっちゃと洗っちゃって」とシャンプー台へと誘導するのもいつものことね。「つながりとか本当に大丈夫?  切るならヘアメイクさんと相談して」等と応じて次の仕事へ。

 今はスタジオにデリバリーして貰えるので、メニューを見てみんな好きな食べ物を決めていくんだけど、これも「俺、中華がいい」とか「俺は蕎麦が食べたい」なんて揉めるのもいつものこと。そんな時は「デリバリーは時間がかかるからみんな早く決めて。それまではおにぎりとかサンドウィッチでつないで。はい、ちゃっちゃといくよ~」の号令をかけるんだけど、まぁ男子校のノリだから「チャーハン、いや麺類かな」とか「あー、俺やっぱり叙々苑の焼肉弁当がいい。サラダ付き」とか「ねー、俺タラコのおにぎりが食いたい。おかかとシャケしか残ってない。誰かが食ったぁ」とか、もう騒がしいったらありゃしない。男子校というより幼稚園ノリの時も多々。でもね、口では「時間が無くなるから早くしなさいよ~、ちょっと誰がタラコ持ってった?」とかバリバリお母さんチックに叱り飛ばしつつも、可愛くて面白くなってきてうっかり笑っちゃう時もあるの。何とか踏ん張って怖い顔をしてみるんだけど、あどけない顔で拗ねるんだからずるいよね~!

 でも、時間はどんどん過ぎていくので巻き巻きでいくしかな~い。メイクをする人と待機する人に分かれた後は、待機しているメンバーに先にインタビューする時もあり。まずは今日の撮影テーマや取材の内容等を説明して、いざインタビューへ。もちろん彼らの手にはおにぎりが……。腹が減っては戦はできぬだもん、とりあえず食べてエネルギーチャージよ。

 でね、いつも思うんだけど、ジャニーズのみんなはスイッチが入ると集中力ハンパなくて、慣れもあるんだろうけど、こちらの質問によどみなく答えてくれるのよ。玉ちゃんなんか最近でもテレビで「人見知りなんで」なんて言ってるけど、アツの知る限り「玉ちゃんの人見知りって、見たことないけど~」って感じなんだけどなぁ。

 菊池風磨くんなんかも口では「人見知り」と言いつつも人懐っこいし。例え初対面であっても、数秒で仲良くなっちゃうこともあるしね。というか人の懐にスポっと入ってくるような感じなのよ。計算じゃなく本当に自然体で。質問していて知らない言葉が出てきたりしたら「それはどういう意味?」って聞いてくれるし、意思の疎通が取りやすいの。素のままでポンポン答えてくれるから、気持ちいいしね。先輩たちがそうしてきたことを後輩たちはちゃんと見て学んできているからなのか、しっかり「自分の言葉」を持っているのよ。そこが本当に凄いなと思って。

 読者やファンの皆さんが知りたいだろうと想定してよく聞いちゃうのは「今、ハマってることは?」という質問なんだけど、みんな一生懸命に答えてくれるの。でもある時、山田涼介くんに「あのさ、そんな1カ月も経たないうちに同じ質問がきてさ。『今はコレにハマってます、これが周りで流行ってます』って答えられると思う?  ハマって趣味にしたんならとことん突き詰めたいじゃん。1カ月でハマってることが変わったとしたら、逆におかしくね?  嘘つきたくねー」と言われたことがあって、もう「ハイ、ごもっとも!  ごめん!」と言うしかなかったの。

 それからは、投げかける質問をまず自分にしてみて、ちょっとしたシュミレーションをしてみたり……なんてやってはみるけど、あんなにスラスラとちゃんした答えを出せることは皆無だわ。たとえ答えにつまった時でも「実はこの間、違う媒体に答えちゃったんだけど、同じような答えでもいい?」なんて言って気も使ってくれるし、ホント恐れ入るわぁ。

 ……って、まだ本格的なインタビューや撮影までたどり着いてないけど、いつも通りムダに長ーくなりそうなので次週に続きます。取材のあれこれ、少しでも皆さんの興味を引いたでしょうか?  知ってることばっかりだったかしら?  世間は錦戸亮くんの関ジャニ∞脱退、ジャニーズ事務所退所報道で大変な時なのにごめんなさいね。あ~、編集部も上を下への大騒ぎだわ。キャー、大変。でもよろしければまた来週。引き続きアツのバカ話にお付き合いくださいね!

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