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あおり運転エアガン発砲、逃走の犯人を詮索するネットの動きはトーンダウンか

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「Getty Images」より

 社会問題化している「あおり運転」。8日には、愛知県の東名高速道路で、黒のワゴン車による“エアガンあおり運転”事件が発生した。愛知県警は12日、器物損壊容疑でワゴン車を運転していた40代の男の逮捕状を取ったことを発表している。

 8日午前7時頃、愛知県の東名高速道路で、黒いワゴン車が前を走る車に対してクラクションを鳴らしながら何度も急接近するなどのあおり行為を行った。あろうことか、犯人はエアガンを発射するという危険行為にまで及んだ。被害者の男性や同乗者にケガはなかったが、車体にはエアガンの傷が残った。男性はすぐに110番したという。

 被害者は、この“エアガンあおり運転”の一部を撮影していた。マスクで顔を覆った男が前方車両に向けてエアガンを発砲するというショッキングな映像は、Twitterで拡散されたほか、民放のニュース番組でも繰り返し流され、その悪質かつ異常な犯行が物議を醸している。

 世間の関心の高い事件を素早くまとめる「トレンドブログ」がこぞって取り上げたことで、瞬く間に事件の情報は拡散した。ネットでは「エアガンで発砲とか悪質すぎる」「車両情報から犯人特定できるよね?」などと大騒ぎになり、事件や犯人にまつわる情報を“特定”する動きが過熱。ワゴン車のナンバーなど詳細な情報が拡散されることとなった。

 しかし、犯人が乗っていた黒のワゴン車は盗難車であったことが判明すると一転、ネットでは「盗難車なのにナンバー公開して被害者を晒してる件」「仮に相手を特定しても、警察が発表するまで書き込まないで。もし違ったら提訴される可能性があります」などと、元ツイートに対する批判の声も相次いだほか、エアガンを発砲された被害車両も追い越し車線を長く走っていたとして非難されている。元ツイートの動画はすでに削除された。

暴走する“特定”“私刑”の動きは静かに?

 あおり運転による悲劇が連続し、社会問題化しているにもかかわらず、まだあおり行為をするドライバーがいることに驚きを禁じ得ない。あおり運転は一歩間違えれば、大事故に発展する危険性があるという認識がまだ足りないのだろうか。

 2017年、神奈川県の東名高速道路で家族を乗せたワゴン車が走行を妨害され、両親が死亡するという悲惨な事件が起こった。あおり運転をしたドライバーの石橋和歩受刑者は懲役18年の実刑判決を受け服役中だ。

 昨年も大阪で、あおり運転を仕掛けられたうえ追突を受け、バイクを運転していた大学生が死亡。今月11日に大阪高等裁判所で開かれた中村精寛被告の控訴審では、あおり運転による殺人であるとして懲役16年が言い渡されている。

 さらに今年8月10日に茨城県の常磐自動車道で発生したあおり運転事件では、ドライバーが暴行される動画がネットで拡散し、犯人が逃走したことで大きな騒動となった。

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