連載

岡田将生の舞台にかける意気込みと、木村多江の「少女らしさ」際立つ『ブラッケン・ムーア』

【この記事のキーワード】

 劇場へ足を運んだ観客と演じ手だけが共有することができる、その場限りのエンタテインメント、舞台。まったく同じものは二度とはないからこそ、ときに舞台では、ドラマや映画などの映像では踏み込めない大胆できわどい表現が可能です。

 表現ジャンルによって魅力はそれぞれですが、演技力を花開かせていく若い俳優が舞台が好きだと公言し、実際に挑戦していく姿を目の当たりにするのは、一舞台好きとしてもとてもうれしいものです。本欄「朝ドラも絶好調の岡田将生が、不朽の名作で見せた舞台役者としての実力」でふれた岡田将生も、そのひとり。

朝ドラも絶好調の岡田将生が、不朽の名作で見せた舞台役者としての実力

 劇場へ足を運んだ観客と演じ手だけが共有することができる、その場限りのエンタテインメント、舞台。まったく同じものは二度とはないからこそ、ときに舞台では、…

ウェジー 2019.06.05

スマートな岡田将生の説得力

 これまで年に1本のペースで舞台に出演していましたが、今年は「ハムレット」と立て続けに舞台に主演。「ハムレット」と同じくイギリスの劇作家で、ローレンス・オリヴィエ賞受賞作家のアレクシ・ケイ・キャンベル作「ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~」で、10年前に死んだ親友の霊にとりつかれるゴシックホラー作です。

 舞台は1937年、イギリス・ヨークシャー州。炭鉱主ハロルド・プリチャード(益岡徹)の大邸宅へ、友人のジェフリー(相島一之)とその妻ヴァネッサ(峯村リエ)、息子のテレンス(岡田将生)のエイブリー一家が訪ねてきます。かつて両家は家族ぐるみで親しくしていましたが10年前、当時12才だったハロルド家の一人息子、エドガーが廃坑に落下して亡くなって以来、疎遠になっていました。テレンスとエドガーは親友同士でした。

 息子の死から立ち直れないハロルドの妻エリザベス(木村多江)をなぐさめるため、エイブリー一家はプリチャード家に滞在。「言葉を交わさなくてもわかり合える、エドワード以上の友だちはいなかった」と親友を悼み、かつての彼の部屋に泊まったテレンスは、その夜から悪夢に襲われます。「エドガーの霊が何か伝えようとしている」というテレンスの訴えに半信半疑ながら、両家族はエドガーの事故死した廃坑「ブラッケン・ムーア」に向かいます。

1 2 3 4

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。