健康

ワクチンの同時接種は本当に大丈夫? 副反応やリスクはないの?

【この記事のキーワード】
【完成】ワクチン同時接種をしても大丈夫?(ワクチンの同時接種は本当に大丈夫? 副反応やリスクはないの?)の画像1

「Getty Images」より

 子どもが産まれると、予防したい病気のワクチンをいくつか打つことになります。しかし、そのスケジュール管理が複雑だったり、「予防接種は毒を打つようなもの」「ワクチンを打つと自閉症になる」という話がまるで真実かのように語り継がれていたりで、混乱してしまう親御さんは多いのではないでしょうか。

 自分で詳しく調べようとしても医療の専門書は難しく、だからといって、わかりやすく書かれた「ワクチン有害説の本」を手に取ると、まるで多くの医者や製薬会社が極悪人のように思えてくるかもしれません。

 そこで、小児科医である森戸やすみ先生(さくらが丘小児科クリニック)と宮原篤先生(かるがもクリニック)が、とにかくわかりやすく予防接種のことを伝える 『小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK』(内外出版社) をリリースしました。

 WEZZYではその中から、特に多くの親御さんが疑問に思うであろうトピックを抜粋し、掲載します。第三回は「ワクチンを同時接種しても大丈夫?」という疑問です。

Q. 同時接種をしても大丈夫?

A.副反応のリスクが上がることはなく、もちろん大丈夫です

 子どもにワクチンを何本も同時に接種させると心配になりますね。でも、諸外国では、20年以上も前からワクチンは同時接種するものでした。いつ、どの感染症にかかるかは誰にもわからず、小さいほうが重症化しやすいので急ぐ必要があるのです。

 海外には6種混合ワクチンもあって痛い思いをする回数も減らせますが、日本にはありませんから同時接種をします。

 同時接種の安全性は確かめられていて、日本小児科学会も次のように述べています(※1)。

①複数のワクチン(生ワクチンを含む)を同時に接種して、それぞれのワクチンに対する有効性について、お互いのワクチンによる干渉はない。

②複数のワクチン(生ワクチンを含む)を同時に接種して、 それぞれのワクチンの有害事象、副反応の頻度が上がることはない。

③同時接種において、接種できるワクチン(生ワクチンを含む)の本数に原則制限はない。

 実際には、同時接種をするなら大きな血管や神経がない上腕の外側か太ももの前外側に打ちます。すべての注射を体の別々の所に打つ必要はなく、1インチ(2.54㎝)離せば同じ腕、同じ脚でも大丈夫。

 ただし、同じ不活化ワクチンを前回と全く同じ場所に打ってしまうと、より腫れることがあるので、腕を変えたり太ももにしたりすることもあります。

 こうして同時接種にすると、受け忘れを防ぐことができるうえ、1種類ずつ接種するよりも早期に終了することで子どもを早くから守ることができ、医療機関に行く回数も減らせます。

 もしかしたら、「同時接種をすると、副反応の原因がわからなくなるのでは」と心配に思う人もいるかもしれません。

 でも、打った痕が腫れたなら、一般的に母子手帳に腕か大腿か、右か左かということは書きますし、記載がない場合でも予診票かカルテにはあるので大丈夫。発熱することもあるかもしれませんが、だいたいは1日程度で下がるので問題ありません。

 さらに健康被害が起こったときは、定期接種のワクチンのほうが補償が手厚く、定期接種のワクチンと任意接種のワクチンを同時に接種した場合、定期接種の補償が適用されます(※2)。重大な副反応が起こったときのことを考えても、同時接種のほうがいいでしょう。

※1  日本小児科学会 「日本小児科学会の予防接種の同時接種に対する考え方」
※2 藤岡雅司 「ヒブワクチン・小児用肺炎球菌ワクチンの接種一時見合わせは医療現場に何をもたらしたか」 『外来小児科学会雑誌』vol.14 No.3 2011

 

<※この記事は『小児科医ママとパパのやさしい予防接種BOOK』(内外出版社) から引用、掲載しています>

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。