社会

SNSで知り合った女児と性交し逮捕。「女児も悪い」と責める大人たち

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Thinstock/Photo by Evgen_Prozhyrko

 9月17日、愛知県名古屋市の23歳の男が、強制性交容疑で愛知県警一宮署に逮捕された。男は8月23日頃、SNSで知り合った11歳の女児を自宅に連れて行き、未成年者誘拐容疑で現行犯逮捕されていた。自宅で女児に乱暴した疑いについて、「間違いありません」と認めているという。

 事件について詳細は不明だが、概要が報じられると「SNSで知り合った男の家に行く女児も悪い」「女児の意思で家に来ているのだから誘拐ではない」といった声が、ネット上で散見された。

 しかし女児の意思がどうであれ、成人男性が11歳の女児を自宅に招き性行為に及ぶことは、正常な判断とは言えない。だから逮捕されている。

 ごく一部ではあるだろうが、未成年の児童が成人からの性行為の要求に合意したり、あるいは児童側が大人を「誘惑」したりといった場合に、大人が流されるのは仕方のないことだと認識している人もいるらしい。

 だが児童側がどのように振舞っていたとしても、仮に「誘惑」されていると感じたとしても、性行為に及ぶことは法に反する。児童の判断力の未熟さにつけ込んだ悪質な犯罪の言い訳に過ぎない。

 未成年と性行為に及んではならない、というルールは決して難しいものではないはずだが、このルールを共有できないのはどうしてだろうか。

援助交際を正当化する「大人」たち

 ひとつに、そうした行為が、児童側の「非行」と捉えられがちなことが挙げられるだろう。出会い系サイトに登録する、SNSで知り合った他人と会う、パパ活や援助交際、JKビジネス……こうした行動を、児童の責任だとして咎める向きは未だある。

 あまつさえ、売買春にもかかわらず、「援助交際は正当な取引だ」「少女たちを助ける行為だ」などと認識しているような声もネットでは目につく。

 大人の側が「誘惑」を断る、また児童に家庭の問題などがあるなら然るべき機関へのアクセスを促すなど、適切な対応を取れば事件にはならない。また、金銭を求めて性的サービスを売ろうとする背景には、家庭内不和や貧困などの問題が潜むケースもあり、それを改善することなく叱咤しても個人を追い詰めるだけだろう。

 そして児童側の動機の軽重にかかわらず、未成年との性行為をしようとする成人がいなければ、パパ活にしろJKビジネスにしろ成立しなくなるはずだ。JKビジネスに関しては「絶対やっちゃダメ」と女児を啓発する広報物を東京都が制作したこともあるが、彼女らを食い物にする大人こそ取り締まるべきである。「絶対やっちゃダメ」なのだから。

成人女性と少年のケースも

 これは成人男性と少女に限った話ではない。成人男性と少年、成人女性と少年、といった事例も多く報じられている。

 たとえば昨年12月23日、兵庫県尼崎市に住む26歳の女が、交際相手である16歳の男子高校生を自宅に連れ込んだとして、未成年者誘拐の疑いで逮捕された。この時、ちょうど放送されていた恋愛ドラマの影響もあってか、「自由恋愛では」「真剣交際なのに誘拐?」と、逮捕を疑問視する声が多数ネットに上がっていた。

 だが、女は男子高校生が16歳であることを知っており、保護者の承諾なく16歳少年を自宅に泊まらせることは刑法225条未成年者誘拐罪にあたる。

 また今年1月、オンラインゲーム「荒野行動」で知りあった12歳の男児を自宅に呼び性行為をしたとして、香川県の22歳の女が強制性交と児童ポルノ法違反容疑(製造)容疑で逮捕される事件もあった。女は起訴され、高松地裁は9月4日、懲役3年執行猶予5年の有罪判決を言い渡した。

大人に憧れる未成年への叶姉妹のアドバイス

 児童が恋愛感情や性的な欲望を持つことは健全で、全く否定しない。年上の相手に憧れたり、大人ぶりたくて性行為を求めたりすることもあるだろう。問題の根本はそれに応じる大人の態度にある。

 そんな子どもたちに是非触れて欲しいのが、叶姉妹のアドバイスだ。

 それは昨年4月26日に叶姉妹がInstagram(@kano_sisters007)に投稿したもので、「狩りをするライオンは子どもから狙う」との一文で始まる。

「狩りをするライオンは子どもから狙う 」
自分と同じ歳の男の子の
未熟な身勝手さよりも、
あなたが
まだ未成年であることに
目をつぶる、
大人の男性の
狡猾さには、
くれぐれも
だまされないように。
これは、
未成年の方々だけではなく
狩りをするライオンは
あらゆる
スキのある弱者をねらい
いつどこにでも
さまざまな
シチュエーションで
存在するのです。

 この文章はもともと、叶姉妹の姉・恭子さんの著書『叶恭子の知のジュエリー12カ月』(理論社)に収録されている一節だ。同書には、<彼氏にするなら同級生よりも年上、と背伸びをしたい女の子へ>というメッセージもある。

 成人が未成年を相手に性行為をした場合、合意があろうとなかろうと多くの場合、犯罪行為である「淫行」と呼ばれるということ、その事実から目を背けてはいけないと、恭子さんは女児に呼びかけている。その上で叶恭子さんは、自らの意志を尊重し自立と自律を試みることを子どもたちに説いている。

叶姉妹が、未成年の性被害及び性行動に対してとるスタンス

叶姉妹 kanosistersさん(@kano_sisters007)がシェアした投稿 - 2018年 4月月27日午前7時57分PDT…

ウェジー 2018.05.03

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