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台風、豪雨、地震…被災地でない地域の人が出来る、大きな被災地支援とは?

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「Getty Images」より

 災害が多発している近年の日本。被災していなくとも、被災地の様子を見聞きし、自分にできる支援をしたいと思う人は多いのではないだろうか。

 被災地への支援は、募金したり物資を送ったり、現地にボランティアに入るなど、さまざまだ。ただ、家庭や仕事などの日常があり、具体的な行動を起こす余裕がない人も少なくはないだろう。

 そこで、クラウドファンディングのサイトで、被災地を支援する方法がある。去年、筆者もプロジェクトの実行者として参加したReadyforの例を紹介したい。

 支援の金額設定はさまざまだが、いくつかのコースがあり、多くのプロジェクトでは3,000円程度から支援できる。

被災地へ向かう「DPATカー」導入プロジェクト

 現在進行中のプロジェクトで、『48時間以内に被災地へ!心のケアの移動基地「DPATカー」導入を』というものがある。

 これは、DPAT(ディーパット)と呼ばれる災害派遣精神医療チームが、被災地での活動に使う「DPATカー」を導入するというプロジェクトだ。

 DPATは、災害時に48時間以内に被災地に駆けつける精神科医師、看護師、薬剤師など多職種による心の医療に携わるチームだ。東日本大震災をきっかけに、災害後は怪我や病気の対応だけではなく心のケアも重要だとわかり、現在全国で100を超えるチームが活動している。

 しかし、新しい取り組みであるために国からの予算が少なく、多くのDPATは災害時に現地までレンタカーで向かっているという。

 今回、このプロジェクトを実行しているのは、筑波大学附属病院災害・地域精神医学研究センターのDPATだ。

 通常、災害支援に向かう救急車両は、病院や災害本部などと円滑なやりとりができるように、屋根に衛星通信のアンテナを設置し無線機などを装備している。

 しかし現在、筑波大学附属病院のDPATは、被災地へ駆けつける足がなくレンタカーで活動している。そこで、特殊救急車両「DPATカー」を導入して、迅速に被災地に駆けつけ、DPATカー内に患者の心のカウンセリングを行う「緊急の個別診療スペース」も作りたいという。

 筑波大学附属病院のDPATは、今まで東日本大震災、常総市水害、熊本地震などさまざまな災害時に出動してきた。9月11日現在、台風15号で被災した千葉県で派遣要請があり、DMATカー(災害医療支援車)を借りて活動している。

 このプロジェクトは、11月29日午後11時までだ。プロジェクトは500万円、600万円、750万円の3段落で目標を設定している。支援金額によりDPATカーの装備が増える。9月19日現在、約430万円の支援金が集まっている。最終目標の750万円を達成すると、DPATカーに衛星電話やアンテナを設置し、カウンセリングができる簡易面接室も設置できるという。支援は3,000円から可能だ。

クラウドファンディングの種類と実施方式

 Readyforのクラウドファンディングのプロジェクトの種類には、購入型と寄付型がある。

 購入型は、支援に応じた物品、体験、権利など実行者が設定したさまざまな形のリターンを得られる。寄附型は、寄附金を募り、リターンは対価性のないものに限り設定可能で、支援者は寄附による税制優遇も可能だ。Readyforでは実行者が寄附による税制優遇が適用される団体や法人に利用が限られる。

 クラウドファンディングの実施方式については、2種類あり、All or NothingとAll Inだ。

 All or Nothingは、支援された総額が目標金額を超えると、プロジェクトが成立して支援金を受け取れる仕組みだ。目標金額を超えない場合は、プロジェクトが不成立となり、支援金は支援者に全額返却される。

 All Inは、目標金額に達しない場合もプロジェクトは成立し、支援金を受け取れる。

 Readyforでは、All or Nothingの方式が採用されている。筆者が実行者でプロジェクトを立ち上げた時、支援金をまったく受け取れなくなる可能性を考えると、最初は若干不安ではあった。しかし、All or Nothing方式だと、プロジェクトを成立させるため、終了間際の盛り上がりがあり、目標金額を達成するのにはこの手法は有効だと感じた。

 プロジェクトが成立すると、実行者は集めた支援金で実施する。そして、支援者にプロジェクトの終了報告をする仕組みだ。また、支援者と実行者がコミュニケーションできるツールもあり、支援の想いを伝えたり質問もできる。自分がした支援が目に見える形となるのが嬉しいと、支援者は言う。

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