
ディーン・フジオカTwitterより
10月から各局一斉にスタートする秋ドラマ。中でも筆者の注目は10月7日から放送される、ディーン・フジオカ(39)主演の月9ドラマ『シャーロック』(フジテレビ系)だ。
昨年4月放送の『モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-』(同)、今年1月放送『レ・ミゼラブル 終わりなき旅路』(同)に続く、おディーン様を主人公に据えたフジテレビ系ドラマとなる本作は、やはり過去2作と同じように原作が海外の有名な古典や小説である。
とはいえ舞台は海外ではなく、いずれも現代日本での話に落とし込み、人物相関図や設定なども日本での出来事に置き換えている。その世界観にディーン・フジオカはなぜか異様なほどしっくり馴染むのだ。
朝ドラでブレイクしたものの、『モンクリ』以前のおディーン様は、やや低迷していたように思う。“どの役も同じ”といった評価や、視聴率が大爆死するなどという悲しい声まであり、制作側も彼を持て余していたように見受けられた。しかしフジテレビは彼のキャラクターをフルに活かす方法を見出したのではあるまいか。
おディーン様が主演であったり、またはその相手役である場合のドラマや映画には法則がある。これまでディーン・フジオカが主演を務めてきたドラマは、「やたらと外国語を話すシーンがある」「中国武術を活かすアクションシーンが差し込まれる」「主題歌を作詞作曲し、自分で歌う」「頻繁に更新するインスタでもマルチリンガルぶりを見せる」などの共通項が多いのだ。今回もおそらくそうなるだろう。
まず大前提として、おディーン様は5カ国語が話せるマルチリンガルを売りにしているだけでなく、映像制作、楽曲制作……なんでも自分でやってしまうマルチプレイヤーでもある。
それだけではない。おディーン様がモデルとして芸能界のキャリアをスタートしたのは知られている話だが、その経緯が「2004年、香港のクラブにおいて飛び入りでラップを披露していたところ、客席にいたファッション雑誌編集者にスカウトされる」(Wikipediaより)というにわかには信じがたいシンデレラストーリーなのだ。
その出典はおディーン様本人が語っているインタビュー記事で、彼は「クラブでマイクを持って、皆の前でパフォーマンスみたいなことをしてたんです。ある日、ファッション誌の方が来てて、終わった後で『君は一体誰なんだ? 何をやっているんだい?』という話になり、ぜひ一度うちの雑誌でモデルをやってみないかというお話をいただいて、『はい!ぜひ挑戦させていただきます』と(笑)」と述懐している。ともかくそういうわけで、ディーン様は「ラップもできる」「歌も歌える」。
おディーン様が「妥協を良しとせず、とことん追求する性格」で「食にもこだわりや美学がある」ことは、インタビューやバラエティ出演時のトークでおなじみだが、一言で言えばクリエイター気質なのだ。ゆえに、彼が関わる作品はディーン色に染まる。
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