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社員の脳波測定はおかしい? プライバシー侵害する「感情監視」に反発

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「Getty Images」より

 東急不動産ホールディングスと東急不動産の新本社オフィスでおこなわれているという実証実験について、ネット上で大きな反響が起こっている。

 東急不動産は最新のIT技術を駆使し、従業員が快適に働けるよう工夫を凝らすという。そのための試みのひとつとして、脳波を測定するバンダナのようなキットを従業員に着用させ、測定されたデータを基に「ストレス度」「集中度」「興味度」「快適度」「わくわく度」の5つの算出する実験を行っている。

 10月1日に日本経済新聞のweb版に上記オフィスについての記事が載るとネット上で拡散、賛否両論を呼んだ。

 「ストレス度」や「集中度」が数値化すれば、従業員のメンタルヘルス対策や業務効率向上に大きく寄与するかもしれない。しかし「興味度」や「わくわく度」といった人間のより感情的な部分を測ることへの違和感もある。

 それ以前に、従業員の極めて個人的な情報を収集・管理することに、プライバシー侵害を通り越し道徳的な不信感を持つネットユーザーもおり、「ここまで会社に管理されるのは絶対に嫌だ」などと反発も出ている。

 また、精神科医の斎藤環氏は「どこの会社が売り込んだのか知らんけど、みんな脳波信頼しすぎ。『わくわく度』なんて定量できるわけがない」とツイート。脳波から個人的な感情を推測することは難しいと懐疑的な声を上げる人も少なくなかった。

中国では「脳波活用」は当たり前?

 しかしICT化を進めている中国ではこういった装置を使用するケースは全く珍しくないという。香港紙「South China Morning Post」によると、中国・浙江省の杭州市では、脳波を読み取るセンサーが埋め込まれたヘルメットを着用させて従業員を管理する「感情監視システム」が導入されているようだ。

 脳波活用は労働現場に限らず学校現場にも及ぶ。米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」では、中国の学校では校内AIカメラを設置し、脳波を測定する機器を生徒に着用させることで、各生徒の授業に対する集中度を測定。そしてそのデータを教師や保護者に送信する取り組みを実施していると報じた。

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