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「イクメン」への違和感を表明する父親たちの声「ふたりとも親じゃないですか」

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「Getty Images」より

 「イクメン」という言葉が使われるようになったのは2010年頃のことで、およそ10年前。「イクメン」は育児参加する男性に対して誉め言葉としては使われてきた。

 しかし考えてみれば、「イクメン」とは父親が自身の子どもを育てているにすぎず、母親は毎日育児をしているにも関わらず、褒められることはない。そのことに気が付き、「イクメン」という言葉に違和感を示す男性芸能人も続々と出てきている。

「イクメンオブザイヤー」受賞者も「イクメンという言葉がなくなってほしい」

 「イクメンオブザイヤー」を受賞しながらも、「イクメン」というフレーズを否定する……という、一見矛盾しているように見えて、当然の流れも起きている。

 今月15日に東京都内で開かれた「イクメンオブザイヤー2019」の授賞式では、アンガールズ・山根良顕、高橋由伸、杉浦太陽、石田明、SEIKINの5名が「育児を楽しみ・頑張ったパパ=イクメン」として表彰された。

 授賞式後の囲み取材に応じた山根は<パパもママも一緒にやることなのに、パパだけが表彰されるとか「がんばってるね」とか言われるのはちょっとどうかと思ったんですけど、「パパがやるのも普通になってきている」が浸透していくことにちょっと参加できるのであれば……>と、イクメンへの違和感について言及した。

 5児の父親で育児休業経験もあり、第1回「イクメンオブザイヤー」を受賞していたつるの剛士も、2016年に出席した子育てイベントで、<僕は「イクメン」という言葉がなくなって、男性が育児するのが当たり前になってほしい>と語っている。

 また、1歳になる長男を育てているりゅうちぇるは、昨年の「イクメンオブザイヤー2018」を受賞したが、Twitterで<イクメンオブザイヤーを受賞させていただいた僕が言うのもあれだけど…イクメンという言葉が無くなるくらい パパも子育てに当たり前に向き合えて 別にパパが子育てをしてても 全然驚かれないような 大切な子供を夫婦で協力して話し合いながら育てていけるといいな…>とツイート。

 りゅうちぇるは、今月14日にwebで公開された「GQ JAPAN」のインタビューでも<イクメンと呼ばれるのが苦手><だって僕がやることを女性がやっても誉められないから。ふたりとも親じゃないですか、だからやるべきことをやっている感じです>と語っている。

ヒロミと賀来賢人の反省「男は育児やった気になっちゃう」

 サッカー日本代表で現在トルコ・ガラタサライに所属する長友佑都も「イクメン」と評価されているが、本人は「イクメンという言葉は海外にはない」と言いイクメンという言葉に批判的だ。

 長友は妻・平愛梨との間に2児を育てる。2018年2月に長男が誕生すると、長友もまた、自身のTwitterや平のInstagramの投稿などから「イクメン」として評判になり、先日発表された明治安田生命のアンケート調査では、「イクメンだと思う有名人」スポーツ選手部門第1位に選ばれている。

 しかし長友自身は、今年6月に掲載された「ハフポスト」のインタビューで、<そもそも、日本には「イクメン」って言葉がありますけど、海外にはないですからね。その言葉ができること自体が、まず問題だと僕は思っています><別に男の人が子育てするのは普通のことじゃないですか?><違和感はありますね>と語っていた。

 また、15日放送の『火曜サプライズ』(日本テレビ系)では、ヒロミと賀来賢人が「男性は育児をやったつもりになっている」と発言する場面があった。

 賀来は、たまには子どもを祖母に預けて妻と食事に行ったり、自分が子どもの世話をしている時に妻に「ごはん行ってきなよ」と声をかけるなど気遣っているそうだが、一方で、<男って勝手にポイントで数えちゃうじゃないですか。バカだからやった気になっちゃうじゃないですか>と内省。

 そんな賀来に、ヒロミは<“これやったから今日はいい”みたいなね。1日子ども見たらみたら“当分これで俺、遊べるな”って思っちゃう>と共感を示し、また<1日2日休ませたってチャラにはならない。そんなレベルじゃないんですよ。向こうの大変さ加減は><50:50でいかないとね>と育児に奮闘する配偶者を慮っていた。

 父親である男性に育児参加を促すべく、“育児をする男はかっこいい”といった意味合いで使われ始めた「イクメン」。しかし男性自身が「育児をするのは当然だ」と声を上げ始めている。子どもの親である以上、男性であろうと女性であろうと育児をする責任の比重は同等。実際に子どもを育てている男性たちの姿が、「イクメン」という概念を破壊し、「父親としてのスタンダード」なイメージにつながっていくだろう。

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