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「大阪のタクシーが自転車を…」危険運転の動画が拡散

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「Getty Images」より

 15日、あるTwitterユーザーが投稿した動画がネットで物議を醸している。

 繁華街の車道を走る自転車をタクシーが追いかけ回し、追突の直前で急ブレーキをかけるなど危険運転を繰り返すというショッキングな光景を撮影したものだ。

 この動画は17日正午時点ですでに54万回再生を超えており、複数の「まとめサイト」がまとめたことで、いっそう拡散した。

 10秒ほどの動画は確かに危険運転の瞬間をおさめたものと言えるが、その前後の状況を説明する情報は不足しており、憶測ばかりが先行して広まりつつある。

 元ツイートのハッシュタグや景観から、現場は大阪・天王寺のあべのハルカス側の交差点であることが判明。一部ネットでは、タクシー会社を“特定”しようと先走る動きまで見られている。動画の視聴者から「タクシーが自転車を殺しにきている」「クレイジータクシー」などと、タクシーを糾弾する意見が多いためだ。

 一方で、「先に自転車がタクシーを煽った可能性もある」「どう見てもチャリが何かやらかした後だよな」等々、自転車の過失を疑う見方もある。「何があったとしてもこれはやりすぎ」「タクシーのドライブレコーダーを開示してほしい」などの意見もあり、いずれにしろ炎上中だ。

頻発する「あおり運転」

 自動車は誰にとっても非常に身近な乗り物で、交通面でも物流面でも私たちの生活に欠かせないが、同時に危険な乗り物でもある。近年多く報じられるようになった高齢運転手による暴走事故や、「あおり運転」事故は、ドライバーの認識を改めるに十分な悲惨さだ。

 2017年7月に神奈川県・東名高速道路で発生した「東名あおり運転事故」では、家族4人が乗ったワゴン車が前方を走る車にあおられて無理やり停車させられ、後続のトラックが追突。ワゴン車に乗っていた夫婦が亡くなり、当時高校生と小学生だった姉妹も怪我を負った。犯人の石橋和歩被告は自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などで懲役18年の判決を受けている。

 昨年7月にも大阪で悲劇が起きた。大阪府堺市で、大型バイクを運転していた大学生が、乗用車を運転する警備員の男にあおり運転をされたうえ、後ろから猛スピードで衝突されて命を落とした。この事件で大阪高裁は殺人罪を認定、乗用車を運転していた中村精寛被告は懲役16年を言い渡されている。

 今年8月にも茨城県・常磐自動車道であおり運転事件が発生、犯人が逃走したことから全国的に大きな話題となった。被害を受けた男性のドライブレコーダーには、犯人の異常なあおり運転行為と、停車後に被害者の顔面を殴打する暴行の一部始終が収められており、犯人は全国指名手配へ。

 逮捕された宮崎文夫容疑者は傷害容疑と強要容疑で立件。茨城県警はあおり運転の悪質性を重く捉え、道路交通法違反よりも刑罰の重い強要罪の適用に踏み切ったのだ。

 さらに9月にも愛知県・東名高速道路で黒のワゴン車によるエアガンを使ったあおり運転事件が発生。マスク姿の犯人が笑いながらエアガンを発射する様子を撮影していた動画はTwitterで拡散されたほか、民放のニュース番組でも繰り返し流され、犯人の佐藤竜彦容疑者は兵庫県尼崎東署に出頭し器物損壊容疑と道路交通法違反容疑で逮捕されている。

 現在ネットで拡散中のタクシーと自転車の動画も、危険な行為であることは一目瞭然。一歩間違えば周囲の車両や人間を巻き込む大事故になりかねない。

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