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佐山彩香の強制「禊フルヌード」が告発ではなく“大人の世界を学んだ話”になってしまう日本の芸能界

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佐山彩香Instagramより

 グラビア引退を発表した佐山彩香の袋とじグラビアとインタビューが、18日発売の『週刊プレイボーイ』2019年12月2号(集英社)に掲載されている。明るく語られているそのインタビュー内容に衝撃的な箇所があった。過去、スキャンダルの揉み消しと引き換えに「禊フルヌード」を半強制的に撮影させられたというのである。

 現在26歳の佐山彩香は、2009年にスカウトされたことをきっかけに「日本一可愛い女子高生」の冠をつけ芸能界入り。グラビアアイドルとして活動しながら、女優業にも進出している。デビュー10周年の今年、グラビアからの引退を発表した。

佐山彩香がスキャンダル揉み消しと引き換えに要求された「フルヌード」

 佐山彩香は20歳を迎えたころに芸能活動を一時休止しているが、これは原因不明の脱毛症により髪の毛がほとんど抜けてしまったことが理由だったという。一年半ほど仕事を休んでいる間に、<突然、ある週刊誌から事務所に連絡がきた>そうだ。それは、彼女がデビュー前に撮影した男性とのツーショット写真を掲載するとの連絡だった。

 なぜデビュー前のプライベート写真がスキャンダル扱いになったのかというと、写真に写っていた男性が“いわくつき”の人だったため。事務所と週刊誌編集部による交渉の末、佐山の“フルヌード”と交換条件で、記事の掲載を差し止める話へと発展し、佐山は脱ぐことを迫られた。

 週刊誌と事務所の間で勝手に話が進んでしまったものの、佐山は脱ぎたくないとフルヌードになることを拒否。<私は脱ぎたくないし、別に記事が出てもいい、なんなら芸能界を辞めてもいいと思った>そうだが、当時のマネージャーから「CMの仕事などが決まっており、色々な人に迷惑がかかる」と説得され、「もうやるしかないのかな」と撮影に踏み切ったそうだ。

 本人が嫌がっているにも関わらず、周囲に迷惑がかかるなどと脅してヌード撮影をさせることが、芸能界では当然のルールになっているのだろうか。少なくとも、これを「性暴力」と受け止める土壌はそこにはないのかもしれない。日本の芸能界に「#MeToo」が派生し得ないのも納得だ。

 佐山彩香が今回のインタビューで禊のフルヌードを“告発”ではなく、“大人の世界を学んだ話”として披露していることからは、「禊ヌード」が業界において特段タブーではないことがうかがえる。

 また、“禊ヌード”という話題は比較的カジュアルに、週刊誌等で扱われる。不祥事を起こした女性芸能人のヌード披露を予想する記事は後を絶たない。不倫発覚時の矢口真里、トラブルで所属事務所を辞めた西内まりや、TBSを退社した宇垣美里など、“禊ヌード”の噂を立てられた女性芸能人は枚挙に暇がない。

性的な要求を迫ることが当然になっているのか

 芸能界での暗黙のルールは“禊ヌード”だけではない。性接待をさせられそうになったことを告発した女性タレントもいる。女優でヨガインストラクターの松本莉緒は、今年3月に出演した『有田哲平の夢なら醒めないで』(TBS系)の中で、性接待をさせられそうになったと告白していた。

 松本によると20代のとき、自分のやりたい仕事に近い人物から電話で「アラブの王族の直々の指名だから、今から来て欲しい」と誘われ、クラブのVIPルームに行ったという。すると、電話をかけてきた人は「端っこの人が一番お金持ってるから後はよろしくね」と言い残して帰ってしまったそうだ。

 松本は「これはやばい」と感じ、5分もしないうちに非常階段から逃げたという。彼女は「こんなことして仕事をもらわなきゃいけないのはしょうもないし、精神崩壊しました」と語り、スタジオは騒然となった。だがスタジオで驚いていた芸能人たちも、まさかこのような話を初めて聞いたわけではないだろう。

 芸能界という場所で活動していくにあたり、様々な業界ルールが設けられている。しかしその中でも、「これをしなければ周囲に迷惑がかかる」「賠償金が発生する」「芸能界から干す」などと脅し、ヌードや性接待を強要することが慣例としてまかり通っているとしたら、是正されるべきだろう。仮に事務所関係者などがタレントに権力者への性接待を斡旋しているのなら、それは法律で禁止されている“管理売春”だ。

 芸能界がいくら特殊な業態であるとしても、そこで働く人間の人権を軽視したルールは、正当化できない。

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