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芦田愛菜が無理に普通の中学生を演じる必要はどこにもない

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『まなの本棚』(小学館)

 女優の芦田愛菜(15)が11月9日に開かれた「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」に出席、その場で「御祝いの言葉」を読んだ。その立ち居振る舞いが広く賛辞を浴びている。

 当日、皇居前広場に詰めかけた3万人の観衆の前に、昭和初期のものだという淡い色合いの着物に金色の帯を締めて登場した芦田。髪は結い上げており、芦田には珍しく前髪を上げておでこを出したスタイルだった。キリっとした太めの眉が見えたこともあり、非常に凛とした佇まいだと感じた人は多かったようだ。

 大舞台に臆することなく、2分間半にわたって祝辞を読み上げた芦田。手元の奉書を読み上げる形となったが、2019年11月28日号の「女性セブン」(小学館)によると、当日読み上げた祝辞内容を実はほとんど覚えていたのだという。

<古くから日本に伝わる文化を大切にしつつ、あたらしい日本へと躍進していく、そんな時代になっていくことを、切に願っております>

<私も大好きな読書を通じ、知識を得ること、そしてその知識を踏まえて、行動に移す、その事が大切であるのではないかと考えるようになりました。陛下の御心を受け、どんなことでも思い立ったことは迷わず実行できるようになりたい、そう思っております>

 知的で聡明だと評判の芦田らしい言葉遣いで、堂々とお祝いの言葉を述べた。無類の本好きであることは、すでに彼女自身いろんな場で明言しており、広く世間に知られているところだろう。なんでもいったん本を読みだすと集中してしまうため、乗り過ごしてしまわないように電車の中では読まないことにしているのだそうだ。

 そんな芦田を「あまりにも知的」だとして、今後を心配する声があがっているとするのは、11月16日に配信された「週刊女性PRIME」(主婦の友社)だ。記事によると、<知名度や演技力が抜群なのはわかっているのですが、天才子役で、勉強もできて……というイメージが固定されすぎて、正直、普通の中学生の役はキャスティングしづらい>と芸能プロ関係者が話しているのだという。

 たしかにここ最近の芦田は女優以外の仕事が多い。NHK連続テレビ小説『まんぷく』のナレーションや映画『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』(2018年)や映画『海獣の子供』(2019年)など声の出演作品や、現在レギュラー出演しているテレビ朝日系のバラエティ番組『サンドウィッチマンと芦田愛菜の博士ちゃん』などなど。テレビドラマや映画で<普通の中学生の役>を演じる彼女を見かけてはいない。

 しかしそれをもって、“イメージが固定化されすぎて、使いづらいため”だとも言えないだろう。彼女自身まだ中学生であるゆえ、拘束時間の長くなる撮影は意図的にセーブしている可能性も考えられる。エスカレーター式に大学まで進学できる東京都内の有名私立に通っている芦田だが、外部受験や留学などの選択肢がないわけでもない。かねてから「将来は病理医になりたい」と夢を語っていた芦田である。日本芸能界での女優業が彼女のすべてではないだろう。

 とはいえ筆者はまだまだ女優としての芦田愛菜の活躍を見たい一人だ。<いい子>の代名詞とされている芦田が殺人鬼やすさまじい不良娘を演じるのも見てみたいし、時代劇も似合うだろう。「普通の中学生」でなくとも、芦田に演じてもらいたい役は山ほどあり、彼女を起用したい演出家は数多いるだろう。また商業映画やテレビドラマではスポンサー受けも重要とされるゆえ、なおさらだ。女優・芦田愛菜の前途は煌々と明るいとしか思えない。いまさら“普通ぶる”理由はどこにもないだろう。反面、彼女が“普通”の日常を送る児童であることも事実で、天才だ聡明だと持ち上げすぎるのもまたよろしくないのだろうが。

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