日本の反ワクチンはどのようにしてはじまり、いまどうなっているか/ワクチン専門家座談会

【この記事のキーワード】

大西:俳優のロバート・デ・ニーロ氏も、お子さんの自閉症ををきっかけに、そういった運動に加担していますよね。

ナカイ:デ・ニーロをはじめハリウッド周辺はオカルトのゆりかごなのでね。海外の反ワクチン運動でいま中心になっているのは、やっぱりハリウッドスター系の人たちですよね、ジム・キャリーとか。そこにロバート・ケネディ・ジュニアまでもが、巻き込まれているようです。

森戸:そうなんですか! 影響力あるだけに怖いですね。

ナカイ:南カリフォルニアって、もともとそういう土地柄なんですよ。そこにハリウッドができちゃっているから、世界に発信されていく。そしてその手の情報に影響される人たちは、反ワクチンを勧めるシュタイナー学校とかに子どもを入れるでしょ。当然のごとく、毎年シュタイナー学校で感染症が発生してますよ。

森戸:「ワクチンは危険だ」と広めている本人でなく、その子どもが巻き込まれるのがすごく気の毒で。本人は知らなかったけど実はワクチンを何も打っていなかったとか、気づいたらそれを理由に大学の授業の予約ができないとかもあるんですって。セレブのように特別な教育を受けることが可能な家庭はいいけれど、そうできない人たちはどうしてるんでしょう。

日本におけるアンチワクチンの土壌

ナカイ:海外ではそういった反ワクチンの親などが集まって作る学校もありますね。だからカリフォルニア州は法律を作って義務化という方向に持っていった。私が日本ですごく問題だと思っているのは、生活者ネットワークとか生協とかと、ワクチンに反対する人たちの関係が深くなっていることです。ワクチンの副作用が多かった、古い時代のお医者さんたちが団に入って来ちゃっているので、それが心配なんです。

森戸:アメリカにおける反ワクチンの動きと比べると、日本は消費者団体に食い込んでいるということですか?

ナカイ:そうですね。アメリカの反ワクチン運動が飛び火して日本に広まってるというよりは、日本でももともとワクチンを危険視する動きがあり、そこに加えてアメリカの情報を使い「ワクチンが危険なんですよ」という話にしちゃっている。組織がしっかりしているので、ちょっと怖いなと。

SpiYakou145

森戸:そういった昔の話を持ち出す医師たちは、いまの新しい情報、たとえば細菌性髄膜炎がワクチンの定期接種によってすごく減っているのを見て、どう考えるんだろうと思います。最近のワクチンはそんなに危険じゃなくて、むしろ安全なんだと思い直してくれたりしないんでしょうか。

ナカイ:まったくしていませんね。細菌性髄膜炎の原因となるヒブや小児肺炎球菌のワクチンにもすごく反対しているし。

森戸:見ないようにしている? 「自分が医者やっているときに見たことがないから、ほとんどない病気」とか言っちゃってるんですよ。

ナカイ:薬害オンブズパースンには弁護士がたくさんいて、被害者の訴訟を請け負っている……というか、彼らが「訴訟しましょう」と持ちかけている可能性もあるんじゃないでしょうか。

1 2 3 4 5

「日本の反ワクチンはどのようにしてはじまり、いまどうなっているか/ワクチン専門家座談会」のページです。などの最新ニュースは現代を思案するWezzy(ウェジー)で。