『京急ミュージアム』は京急線ユーザーの誇り! ワクワクが加速する体感レポ

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『京急ミュージアム』公式サイトより

 1月21日(火)、横浜・みなとみらい21地区にある京浜急行電鉄株式会社(以下京急)のグループ本社1階に、<『本物』を見て、触れて、楽しむ>をコンセプトにした『京急ミュージアム』がオープンした。

 京急は、東京都港区~品川区~大田区~神奈川県川崎市~横浜市~横須賀市~三浦市をつないだ路線。羽田空港へのアクセスも便利で、都心の品川エリアから風光明媚な観光地の神奈川・三浦半島まで、乗り換えなし60分強で行けるため、沿線の住民はもちろんそれ以外にもファンの多い路線として知られている。

 『京急ミュージアム』はオープンが発表された直後から、鉄道ファンや京急ユーザーの間で話題を呼んでいた。その反響の大きさから、ミュージアムオープン後、京急はインターネット上の事前申し込みによる抽選入場に限定すると発表したほどだ(※事前申し込みによる抽選入場は2020年2月24日まで。詳しくは公式サイトをチェック)。

 そこで今回は、生まれも育ちも京急線沿いで、中・高・大の10年間を京急で通学していた京急線ヘビーユーザーの筆者が、ミュージアムを体験してきた。

館外にもこだわりのイス「ケイキューブ」が!

 京急ミュージアムを構える京急本社は、横浜東口から徒歩8分。みなとみらい21地区のオフィスビルが多く立ち並ぶ地域にある。

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京急本社は昨年、泉岳寺から移転したばかりだ(横浜市西区。筆者撮影/以下同)

 本社の外の小さな広場に置かれている〝ケイキューブ〟も、京急ミュージアムの展示品のひとつ。京急電車をモチーフにしたキューブ型のイスで、京急の定番である赤だけでなく黄色や青など色とりどりのカラーが目を引く。

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コロンとした丸いフォルムが愛らしいケイキューブ。座ってもOK

 〝ケイキューブ〟は、行き先や型番がそれぞれ異なっているところにこだわりが感じられ、ひとつずつ見比べるだけでも楽しめてしまう。ケイキューブの展示されている広場は風通しがよく、子ども連れの来場者が休憩する時にも重宝されそうだ。

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こちらは快特品川行き

ミュージアムの目玉! 大迫力の『デハ230形』

 いよいよ入場。京急ミュージアムは、本社のフロア1階に専用の入り口がある。

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ガラス張りの入り口から中の様子が見える。入場料は無料!

 ミュージアム内には一部有料コンテンツもあるが、入場は無料。京急のファンサービス精神がうかがえる。

 館内に入ると、まず目につくのが〝京急ヒストリー〟のコーナー。京急のアイコンとも言える赤い車両が堂々と展示されている。実はこの車両、『デハ230形』という長い歴史を持つ車両なのだ。

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ミュージアムの目玉だけあって大迫力のデハ230形

 展示されているデハ230形236号は1929年に製造され、品川~横浜~浦賀間の直通運転を実現した車両だ。1978年に引退した後、埼玉県の川口市児童文化センターで保存展示されていたものを約2年かけて修復したそうだ。あまりに綺麗に修復されているので、一見すると約90年も前に製造された車両と思えない。

 そして、いざ車両の中に入り込もうとすると、京急の歴史を感じさせてくれる演出が随所に盛り込まれていることに気がつく。

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この時代特有の書体…と、90年代生まれの筆者は感じる

 このホームは、230形が引退した1970年代をイメージしているそう。細部まで再現されており、実際のホームさながらの作りだ。現・県立大学駅の旧駅名である“けいひんやすうら”の文字が、当時の雰囲気を醸し出す。

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今は駅名が変わっている京浜安浦駅。もう一本の柱は“けいひんかまた”バージョンだった

 車両内に入ると、かつての広告物や停車駅案内図が展示されてあり、ノスタルジーを感じさせる。停車案内図では、現・能見台駅の〝谷津坂〟をはじめ、旧駅名で表記されているものが多かった。現在の路線図と見比べても面白いだろう。

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デハ230形236号車両内全体。黄色の塗装は、現在の京急のイメージとかけ離れている

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レトロなプリントの停車駅案内図! 旧駅名で表記されているものもちらほら

 車両内の運転席側では、京急の歴史を分かりやすくまとめた映像が放映されており、歴史的な資料が並んでいる。京急ミュージアムのなかで最も〝博物館的要素〟が強い場所といえるだろう。

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約90年の歴史を誇るデハ236号。1944年当時の路線図だ

 ちなみに、ホームと車両の隙間に、タレント・タモリのサインがチラリと覗いていることを広報担当者が教えてくれた。鉄道ファンで知られるタモリは、オープン前に京急ミュージアムを見学していたそうだ。ぜひ探してみてほしい。

全長12m! 巨大ジオラマで京急沿線を一望

 数多くの展示品のなかで筆者が最も胸を熱くさせたのは、京急沿線風景を再現した巨大ジオラマだった。全長12メートルの町並みを、京急の鉄道模型が走り続ける。

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場内中央に設置された巨大ジオラマ

 さらに、鉄道模型の先頭車両には小型のカメラが搭載されており、その映像を見ながら運転台での操作体験ができる(1回100円)。運転台は、実際に走行していた800形電車で使われたものだという。

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こちらが運転台。大人も童心はしゃげる楽しさ

 ジオラマの見所は、なんといってもつくりの細やかさ。京急の駅前の街並みが緻密に再現されており、普段よく利用している駅のミニチュアに筆者は大はしゃぎ。土地勘がないエリアも、ジオラマがどの辺りを再現しているのか示す案内板があるため、旅行気分で楽しみながら鑑賞できた。

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大師線周辺の工場地帯。この辺りは夜景が綺麗なことでも有名だ

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城ヶ島方面に寄ると一変して緑豊かな風景に

 京急の広報担当者によれば、ジオラマはただ電車を走らせるだけではなく“街の風景を楽しめる”ことに徹底的にこだわり、協議を重ねて制作したものだそう。その甲斐あって、大満足の見応えだった。

現役の新1000形で運転シミュレーションを体験!

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横から見ると小ぢんまりしているものの、運転台は本格派

 『鉄道シミュレーション』のコーナーでは、京急で現在活躍中の新1000形電車の運転台を利用した運転シミュレーションが体験できる。こちらは臨場感満点で、電車の運転士さんになった気分。子供はもちろん、大人だってワクワクせずにはいられない。

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誰もが一度は憧れた運転席が目の前に!

 運転体験は1回500円、1日30名程度の定員制となる。走る区間に合わせて「初級」「中級」「上級」があるほか、小さい子どもも安心して遊べる「入門コース」の計4コースから難易度を選択できる。

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上級コースは鉄道ファン向けのレベルとのこと。自信がある方はぜひ挑戦してみていただきたい

 鉄道シュミレーションコーナーは、運転席だけでなく車両内の補助いすやつり革、シートまでが現在走行中の京急の車両そのまま。車窓を流れる風景も、京急ユーザーならば見覚えのある景色だ。

電車だけじゃない、バスの運転士気分も味わえる

 京急といえば電車のイメージが強いだろう。しかし、バスの存在も忘れてはいけない。京急ミュージアムは電車だけでなく、京急バスの運転士気分を味わえるコーナーも用意されている。

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街で活躍中の京急バスの運転席。記念撮影にもピッタリだ

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運転台は原寸大。思わずICカードをタッチしそうになる

 バスを模したコーナーの中には、バスに乗車する際のお楽しみ(?)の「降車ボタン」が設置されている。ボタンを押せば「次、停まります」というアナウンスが流れる。子供たちも大喜びしそうな仕掛けだ。

自分だけのプラレールを作れる“マイ車両工場”

 子どもを対象に、プラレールが作れる工作体験コーナー(1回1000円)もある。ここでは担当のスタッフから京急の車両についての講義を受けたあと、自分だけのオリジナルデザイン車両のプラレールを工作できる(※プラレールは動力のないものを使用)。

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日当たりのいい場所に工作用の机が並んでいる

 完成後は、マイ車両工場専用のボックスに入れて持ち帰ることができる。専用ボックスは首から下げられる車両風のデザインで、とってもキュート。子供たちにとって、京急ミュージアムに遊びに来た思い出の品になることだろう。

 

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こちらが完成例。右に見切れているのがオリジナルボックスだ

 ちなみに、ミュージアム内の各コーナーを示す看板はすべて京急の駅名風に表示されていて、遊び心が満載。電車の発車時刻の表示は、最寄り駅の横浜駅と連動しているそうだ。ただし、京急の広報担当者いわく「横浜駅までは徒歩で10分弱ほどの距離があるので、帰りの電車のあてにはせずに、観賞用として楽しんでください(笑)」とのことだ。

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こちらは“鉄道シミュレーション”駅

――ただのイチ京急ユーザーにすぎなかった筆者だが、オープンしたての京急ミュージアムを訪問し、京急線をさらに愛しく思うようになった。もはや生活の一部になっていた京急の歴史や個性を知って、ユーザーとしてもどこか誇らしい気分さえ感じたほどだ。

 『京急ミュージアム』はみなとみらいへのお出かけついでに立ち寄れる立地。気軽に足を運んでみてほしい。ちなみに、ミュージアム内には展示品と記念撮影が可能なスポットも複数あるので、ぜひ思い出の写真をたくさん撮っていただきたい。

<文=福永全体/A4studio>

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